【9/10コミカライズ】ナナイロ雷術師の英雄譚―すべてを失った俺、雷魔術を極めて最強へと至るー
異世界ファンタジー
45
日之影ソラ/著
書籍化作品
コミック
- 作品番号
- 1626235
- 最終更新
- 2021/06/11
- 総文字数
- 232,496
- ページ数
- 100ページ
- ステータス
- 未完結
- いいね数
- 45
- ランクイン履歴
-
総合8位(2021/10/01)
- ランクイン履歴
-
総合8位(2021/10/01)
産声が聞こえた。
不思議なことに、その声は自分自身の意識にも強く残っている。
喜んでいるのは両親だろうか?
未発達の視界ではボヤけてよく見えないけど、とても嬉しそうに笑っているのは伝わる。
「見たか今の!」
「ええ、間違いないわ」
「赤ん坊でこれ程の魔力を持って生まれるとは! この子は間違いなく神童になる。いや、もしかすると我が一族から百年ぶりに『|聖域者《パラディン》』となれる逸材だ!」
赤ん坊の名前はリンテンス。
由緒正しき魔術師の名門、エメロード家の次男として爆誕。
その五年後。
両親の期待に応えるように成長し、神童と呼ばれるようになった。
「リンテンス! 次は炎の魔術だ!」
「はい!」
心臓と同じ高さ、場所は逆。
右胸を起点にして、生成された魔力を循環させる。
循環させた魔力は、術式を介すことで様々な効果を発揮する。
例えばこんな風に――
「炎の檻よ」
燃え盛る炎を生成し、縦横を重ねた檻を形作る。
攻撃と拘束、二つの意味を持つ魔術。
「どうですか? 父上」
タラっと汗を流す父上。
ニコリと笑い、俺に言う。
「完璧だ、リンテンス」
「ありがとうございます!」
五歳になった俺は、父の指導のもと魔術の訓練に勤しんでいた。
初めて魔術を使ったのは三歳の頃。
文字の読み書きや一般教養を習うついでに魔術の基礎を学び、こっそり独学で実践訓練をしていたら、父上にバレてしまった。
怒られたとかはなくて、むしろものすごく褒められた。
三歳で魔術が使えた者など、歴史に名を遺す偉大な魔術師たちでも僅かしかいない。
この頃からだったと思う。
俺、リンテンス・エメロードが神童と呼ばれるようになったのは。
さらに月日は流れ――
不思議なことに、その声は自分自身の意識にも強く残っている。
喜んでいるのは両親だろうか?
未発達の視界ではボヤけてよく見えないけど、とても嬉しそうに笑っているのは伝わる。
「見たか今の!」
「ええ、間違いないわ」
「赤ん坊でこれ程の魔力を持って生まれるとは! この子は間違いなく神童になる。いや、もしかすると我が一族から百年ぶりに『|聖域者《パラディン》』となれる逸材だ!」
赤ん坊の名前はリンテンス。
由緒正しき魔術師の名門、エメロード家の次男として爆誕。
その五年後。
両親の期待に応えるように成長し、神童と呼ばれるようになった。
「リンテンス! 次は炎の魔術だ!」
「はい!」
心臓と同じ高さ、場所は逆。
右胸を起点にして、生成された魔力を循環させる。
循環させた魔力は、術式を介すことで様々な効果を発揮する。
例えばこんな風に――
「炎の檻よ」
燃え盛る炎を生成し、縦横を重ねた檻を形作る。
攻撃と拘束、二つの意味を持つ魔術。
「どうですか? 父上」
タラっと汗を流す父上。
ニコリと笑い、俺に言う。
「完璧だ、リンテンス」
「ありがとうございます!」
五歳になった俺は、父の指導のもと魔術の訓練に勤しんでいた。
初めて魔術を使ったのは三歳の頃。
文字の読み書きや一般教養を習うついでに魔術の基礎を学び、こっそり独学で実践訓練をしていたら、父上にバレてしまった。
怒られたとかはなくて、むしろものすごく褒められた。
三歳で魔術が使えた者など、歴史に名を遺す偉大な魔術師たちでも僅かしかいない。
この頃からだったと思う。
俺、リンテンス・エメロードが神童と呼ばれるようになったのは。
さらに月日は流れ――
- あらすじ
- 魔術の才能が全てを決める世界で、名門貴族エメロード家の次男として生まれたリンテンス。
類まれなる才能をもち、神童と呼ばれていた彼は、いずれ魔術師の頂点である聖域者(パラディン)になることを夢見ていた。周囲からの期待も厚く、何もかも順調だったある日、突然悲劇は起こる。
神童から出来損ないになったリンテンスは、一人ぼっちで絶望の淵にいた。自死すら考えた彼を救ったのは、聖域者のアルフォースに出会う。
目次
- プロローグ
-
第一章
- 11.出会い
- 12.先祖返りの狐っ娘
- 13.サルマーニュ魔術学校
- 14.ごちゃごちゃうるせえ
- 15.入学試験
- 16.赤い稲妻
- 17.試験終了!
- 18.宿ならお貸しします
- 19.イメージと違うかな?
- 20.ソワソワするなら
- 21.初デート?
- 22.これからもよろしく
- 23.合格発表のち暗殺者
- 24.裁きの時間
- 25.弟子の弟子
- 26.入学式
- 27.グレン・ボルフステン
- 28.僕と勝負しないか?
- 29.紅蓮の炎
- 30.負ける気はないよ
- 31.友達になろう
- 32.君の師匠に会いたい
- 33.お弁当タイム
- 34.学外研修
- 35.大自然を駆け抜けろ
- 36.鬼ごっこ
- 37.リンテンスを捕まえろ!
- 38.二人きり
- 39.強敵の影
- 40.アクト・エメロード
- 第二章
- 第三章
この作品の書籍情報
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