春の雪、喪主する君と二人だけの弔問客 ~近江従兄妹通夜日記
青春・恋愛
完
0
サイケ ミカ/著
- 作品番号
- 1606053
- 最終更新
- 2020/07/11
- 総文字数
- 107,209
- ページ数
- 67ページ
- ステータス
- 完結
- いいね数
- 0
「悪いけど、母さんのかわりに
お通夜に行ってくれない?」
電話の向こうで母親は 頼んできた。
もう十年は会っていない、従兄弟が
喪主をする。
あの夏休み以来、きっと
自分の恋心は、止まったままだ。
私は、過去の自分達に出会う為、
旅にでる。
喪主する君に、会う為に。
お通夜に行ってくれない?」
電話の向こうで母親は 頼んできた。
もう十年は会っていない、従兄弟が
喪主をする。
あの夏休み以来、きっと
自分の恋心は、止まったままだ。
私は、過去の自分達に出会う為、
旅にでる。
喪主する君に、会う為に。
- あらすじ
- 休日を利用して、自身のルーツを訪ねる独り旅をしていた シオンは、急遽 旅先にもかかわらず、母親の名代として 親族の通夜式に出ることになる。それは 子供の時以来に再会する従兄弟が喪主の式。たった独りで葬儀を出す レイと、絶縁状態のレイの弟ルイ。そして シオンの 3人での通夜式。その日は、春間近にもかかわらず 記録的な大雪が 降る日。 幼い恋を思いだしつつ 喪主と二人の弔問客の通夜はふけていく。
目次
-
- 旅行先で通夜式の名代
- 桜舞う春先に記録的な大雪
- 白銀に佇むは 君は喪主か
- 喪主貴公子と幼弔問客の呼び名は
- 愛知川のイルカたち
- 雪の密室でみる成長した従兄弟
- 華の 来ない祭壇
- 三人最後の最古の花火
- 陶器の蔵、鍵を持つのは 着物姿の
- 花火と浴衣と下駄は風にのる
- 独りきりの電話は何処
- 三代目の剛力姫
- 俺様弟は花と人の川を越えて
- 滋賀めし弁当って何ですか
- 来ないはずの遅れた弔問客
- 二つの家
- それは 雪の女王の喪服かな
- 背徳の抹香
- 剃刀とボクサーパンツ
- 養女
- 通夜振る舞いは うどん
- オレンジの灯に浮かぶは 漬け物
- マザーレイクの日記
- 寝ずの番の夜話
- 始まりの鳥居に立つ
- 天秤棒に松
- 初代、松の棒舞
- それは古き金庫に眠る
- 酔雪の楼閣にて 初代は
- 二代目、窯の演
- 足と技
- 重ねて停電の夜
- 次にはその名器を、その手に
- モノは凌駕する
- 三代目、元服襲名の談
- 迎合+桃源郷=
- =記憶継承
- 三代目、焦土の退位
- 答え合わせ
- その力の名前は?
- 聞きたいこと、尻取り
- ルーツを巡る旅のきっかけ
- されど丁稚羊羹
- 幻の菓子
- 当器は、つくられたか?
- 墓に連れていくよ。
- 春の雪
- 白百合の納め式
- 淡海乃海に 生まれて戻る
- 新米
- 救済の解説
- ルイがレンと呼んでいる
- 疎水を巡り 、つく場所
- 次は 来世なら
- 頬に桜の跡
この作品をシェア
この作品を見ている人にオススメ
読み込み中…