歴史・時代
完
しげみちみり/著

- 作品番号
- 1761713
- 最終更新
- 2025/10/03
- 総文字数
- 362,015
- ページ数
- 60ページ
- ステータス
- 完結
- いいね数
- 171
京の市街を震わせた池田屋の夜。
燃え上がる御所を背に戦った禁門の変。
仲間を斬るしかなかった油小路の泥。
そして北の果て、五稜郭に翻る「誠」の旗。
彼らは恐れられ、憎まれ、讃えられた。
彼らは剣で秩序を刻み、血で仲間を失い、
やがて時代の奔流に呑まれていった。
しかし――敗北の先にも物語は続く。
降伏の事務机に走る筆先。
村に帰った名を囁く土の匂い。
女たちが塩壺を守り、糸を結んだ夜。
旗の一字を解剖した学者の手。
歪んだ銀塩に焼き付けられた残照。
新選組の歴史は「戦い」で終わらない。
剣と文、血と生活、誠と沈黙が織り重なり、
百五十年を越えてなお、
読む者の胸にひとすじの糸を渡してくる。
全五十話、十万字を超える歴史小説。
「誠」とは何かを問い、旗を掲げ、旗を畳み、
最後に余白だけを残してくれる物語。
その余白に、あなた自身の「誠」を書き込んでほしい。
燃え上がる御所を背に戦った禁門の変。
仲間を斬るしかなかった油小路の泥。
そして北の果て、五稜郭に翻る「誠」の旗。
彼らは恐れられ、憎まれ、讃えられた。
彼らは剣で秩序を刻み、血で仲間を失い、
やがて時代の奔流に呑まれていった。
しかし――敗北の先にも物語は続く。
降伏の事務机に走る筆先。
村に帰った名を囁く土の匂い。
女たちが塩壺を守り、糸を結んだ夜。
旗の一字を解剖した学者の手。
歪んだ銀塩に焼き付けられた残照。
新選組の歴史は「戦い」で終わらない。
剣と文、血と生活、誠と沈黙が織り重なり、
百五十年を越えてなお、
読む者の胸にひとすじの糸を渡してくる。
全五十話、十万字を超える歴史小説。
「誠」とは何かを問い、旗を掲げ、旗を畳み、
最後に余白だけを残してくれる物語。
その余白に、あなた自身の「誠」を書き込んでほしい。
- あらすじ
- 幕末の京に現れ、池田屋の夜を駆け抜け、
油小路の泥に倒れ、函館の星の下で散った――。
彼らは敗れた。だが誠は消えなかった。
剣と血だけでなく、塩と糸、文と写真にまで宿った新選組の魂。
全五十話で描き切る歴史叙事詩。
読む者は旗を掲げる者の背中と、旗を畳む者の手を同時に目撃する。
目次
-
- 第一話 浪士組の旗揚げ
- 第二話 芹沢鴨との邂逅(前半)
- 第二話 芹沢鴨との邂逅(後半)
- 第三話 京の町と幕府の影(前編)
- 第三話 京の町と幕府の影(後編)
- 第四話 清川八郎の策謀(前編)
- 第四話 清川八郎の策謀(後編)
- 第五話 壬生浪士組の誕生
- 第六話 粛清の夜
- 第七話 新選組、旗揚げ
- 第八話 池田屋への道
- 第九話 池田屋騒動
- 第十話 禁門の変
- 第十一話 法度の刃、心の鞘
- 第十二話 山南、風の背に
- 第十三話 上洛の影、下坂の光(前篇)
- 第十三話 上洛の影、下坂の光(後篇)
- 第十四話 再征の太鼓、引き潮の足音(前篇)
- 第十四話 再征の太鼓、引き潮の足音(後篇)
- 第十五話 伊東甲子太郎、風の入口(前篇)
- 第十五話 伊東甲子太郎、風の入口(後篇)
- 第十六話 分かれ道の前兆
- 第十七話 高台寺党
- 第十八話 天満屋の刃
- 第十九話 油小路の暗闘
- 第二十話 終わりの鼓動
- 第二十一話 鳥羽・伏見、旗が折れる音
- 第二十二話 淀の背、江戸の影
- 第二十三話 甲陽鎮撫隊、名の鎧
- 第二十四話 勝沼、黒煙とぶどう畑
- 第二十五話 流山、春の罠
- 第二十六話 板橋、名の落日
- 第二十七話 風の病、最期の稽古
- 第二十八話 宇都宮・日光、別れの刃
- 第二十九話 会津、籠城の火
- 第三十話 北走、海の匂い
- 第三十一話 蝦夷上陸、霜の港
- 第三十一話 蝦夷上陸、霜の港(後篇)
- 第三十二話 五稜の星、奪還の号砲(前篇)
- 第三十二話 五稜の星、奪還の号砲(後篇)
- 第三十三話 蝦夷政権、凍土の憲
- 第三十四話 冬営、火床の上の地図
- 第三十五話 宮古湾、鉄の影と白い旗
- 第三十五話 宮古湾、鉄の影と白い旗(後編)
- 第三十六話 春の総攻撃、星を覆う砲煙
- 第三十七話 市街の炎、民と兵の狭間
- 第三十八話 一本木関門、血と泥の楔
- 第三十九話 副長の終幕
- 第四十話 五稜郭、白旗の朝
- 第四十一話 降伏手続、誠の畳み方
- 第四十二話 名の帰郷、土の記憶
- 第四十三話 斎藤一、名を伏せて剣を変える
- 第四十四話 永倉新八、語りの稽古
- 第四十五話 原田左之助、黒門の昼
- 第四十六話 女たちの蝦夷、塩と糸の戦
- 第四十七話 文と剣の跡、紙背の血潮
- 第四十八話 帰り道の白、子らの学校
- 第四十九話 残照の写真、銀塩の誤差
- 第五十話 終章:海鳴りの余白
- あとがき
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