知らせは、火の粉よりも早かった。
 一本木の泥がまだ湿っているうちに、土方の死は、五稜郭の石垣をめぐり、堀の水面を渡り、港の塩気と合わさって、それでも音を立てずに城中へ行き渡った。音を立てない知らせほど、骨に近い。骨は、冷たいものを先に受け入れる。

 石垣の上で兵は泣き、榎本は黙して眼を閉じた。永倉は拳を血が出るほど握り、原田は槍を壁に立て掛けたまま動かずに立ち尽くした。市助は旗の端を揃えたまま、折り目をほどかなかった。折り目は冬の学で、春の戦で、いまの別れの角度を同じように覚えている。

 戦はなお続いていた。砲の腹は低く鳴り、港の方で短い煙がいくつか立って、風に平たく伸びた。だが、心臓は撃ち抜かれていた。軍はまだ動くのに、体温の中心がすこし薄い。薄さは、熱の手前で役に立つ時がある。たとえば、終わり方を正しく選ぶ時。

 五稜郭の星は、朝に弱い。角が長く影を引くからだ。影が長いと、踏んではいけない場所がよく見える。見えすぎることは、迷いにもなる。
 榎本はその影の中に全軍を集め、短く告げた。
 「これ以上は民を巻き込むだけだ。ここで終わる」
 声は乾いていて、しかし崩れてはいなかった。乾いた声は、紙に似ている。紙は怒りを吸わない。紙は手順を吸う。

 誰も反論しなかった。反論の形が見えないほど、数字は痩せていた。弾薬は尽きかけ、食糧はほとんど形を持たず、兵の数は数えやすいほど少ない。町は焼け、港は封じられ、弁天の砲座に立つ影は昼でも短い。短い影は、潔さに似る。潔さだけでは、明日にならない。だから、決める。

 市中の寺では、夜のうちに白い布がいくつも裂かれていた。女たちは、白を棒の先へ結ぶ手をとめ、針を持つ指を火で温め、子に布団をかけ直した。白は降参の白ではない。帰り道の白。動線の白。約束の白。
 「今度の白は、全部だね」
 飴屋の子が言うと、年嵩の女が頷いた。「全部でも、空白ではないよ」
 空白ではない白――相手に手渡す余白であり、自分の胸に残す余白でもある。余白は、悲しみと手順を同じ器に入れて、こぼさない。

 永倉は拳を開いた。血がひらき、掌の皺に沿って細く流れた。
 「副長が見たら、怒るかな」
 原田は槍の柄に額をつけたまま、答えなかった。答えないことは嘘ではない。答えないことは、目の前のものを正しく見るための時間だ。
 やがて原田は顔を上げた。「怒らねえよ。怒るなら、もっと前に怒ってる」
 「何に?」
 「俺たちが、まだ生きてることに」
 短い冗談は、梁ではなく土に落ちた。土は覚える。足音と、短い言葉の角度を。

 夜半、榎本はろうそくを短く切った。長い火は、決心を削る。短い火は、紙の端を照らすだけで、紙の真ん中を暗く保つ。暗い真ん中に、明日の形が置ける。
 「降る」
 言葉は一文字で足りるのに、紙には書けない。紙は怒りを吸わず、決心も吸わない。決心は、人の筋肉にしか残らない。

 夜明け前、城の中の音が減った。減った音は、間を太らせ、太い間は、鳴らす必要のある音を前へ押し出す。
 「白を上げる」
 その声が、梁から降りてきた。梁は古い。古いものは、命令の音程をよく覚える。覚えた音程は、別の口から出ても同じ高さになる。

 白旗が掲げられた。
 五稜郭の星の角に、白が風に揺れる。
 揺れは弱い。弱い揺れほど、遠くまで届く。
 兵は沈黙の中でそれを見上げた。涙を流す者も、拳を握る者も、ただ静かに見つめる。
 「降参だ」
 誰かが言った。言葉は間違ってはいない。だが、いまの白はいくつもの意味を持っていた。降参であり、停戦であり、帰路であり、供養であり、記憶であり、そして、明日への余白。

 市助は旗の端をもう一度だけ撫でた。端は最初に濡れ、最初に乾く。端を守れば、真ん中は働く。
 「旗は落とさなかった」
 誰にともなくつぶやくと、飴屋の子がそっと近づいてきた。
 「旗って、もう振らないの?」
 市助は笑った。「振るよ。違う合図で」
 「どんな合図?」
 「静かにする合図」
 子は首をかしげ、それから棒の先の白を一度だけ振った。白は、遊びで使うときがいちばん強い。遊びで強いものは、戦でも強い。

 永倉と原田は、槍と刀を並べて壁に立て掛けた。立て掛けた柄の角度は、冬営で鍛えた“間”の角度のままだった。鳴らさない一拍が、鳴らす一拍を賢くする。
 「俺は刀を抜かない」
 永倉が言うと、原田が頷いた。「俺は槍を置く」
 置くという行為は、弱さの反対ではない。置かれた武器の影は、長く残る。長い影は、踏むべき場所と踏んではいけない場所を教える。

 榎本は城内を巡り、短く指示を置いた。
 「火を消せ」
 「炊き出しを先に」
「負傷者を奥へ。寺と交代。僧は鐘を鳴らすな」
 鳴らさない鐘は、よく響く。静けさの響きが、泣き声の縁を丸くする。丸くなった縁は、人を押し返さない。
 「武器は数えるな」
 彼は最後にそう言った。
 「数えないのか」永倉が問う。
 「数えたら、惜しくなる。惜しみは、次の悲しみを呼ぶ」
 惜しまないことは、忘れることとは違う。惜しまないことは、置き方を選ぶことだ。

 降伏の手続きは、紙の上と、人の背中の上で並行して行われた。紙は正確で、人の背中は誠実だ。正確と誠実を同じ場所に置くのは難しいが、この朝は、どちらも短い距離で並んだ。
 「この文言でいい」
 榎本は、渡す文の端を指で押さえてから離した。紙の端には、冬の灰の匂いが残っている。灰は薄く、まだ温かい。裏の赤は、表へ戻る時を待っている。

 市中では、白い布を戸口に結ぶ家が増えた。
 「白は、誰のものでもない」
 女たちが言い合い、順番の札を柱にかけた。表に「順番」、裏に「手順」と下手な字。下手な字は、読むときに丁寧を呼ぶ。丁寧は、怒りを遅らせる。遅れた怒りは、たいてい消える。
 炊き出しの列では、商人が指を早口にしそうになって、すぐ水桶へ手を入れた。爪の内側の煤が落ち、煤が墨になり、墨は紙に字を作る。
 「煤が墨になると、字が書ける」
 市助が言うと、短い笑いが列の端を明るくした。

 白旗の下で、土方の名がいくども呼ばれた。呼ばれ方は、怒りでも泣きでもなく、間の深い呼び方だった。
 「副長は」
 永倉が言いかけて、口を閉じる。
 その沈黙の形が、命令だった。
 列を乱すな。
 彼は刀の鯉口を押し上げ、ぎりぎり抜かない位置で止める癖を、そのまま胸の奥にしまった。抜かない刃ほど長い。長い刃は、歌のない朝の“間”で働く。

 原田は槍の石突きを下ろし、子の前にしゃがんだ。
「重いのは、嫌か」
 「重い。けど、重いとき、風が見えるって言われた」
 「だれに」
 「旗の人」
 原田は笑って、槍を壁に立て掛け、子の棒の先の白を直した。
 「端を揃えろ。端は、最初に濡れて、最初に乾く」
 子は頷き、白を一度、二度と振った。白の小さな風が、長い列の縁で道を作る。

 飴屋の棚には、割れずに残った茶碗がまだ転がっていた。茶碗は角度で助かった。角度は、暮らしの中で人を救う。暮らしの救い方で、戦の一部が支えられていたことを、今さらのように全員が思い出す。
 「茶碗は残ったのに、城は降る」
 商人が力なく笑い、女が答える。「城も残るよ。形は変わるけど」
 残るとは、立っていることだけを言わない。覚え続けることを含む。覚える仕事は、梁や土や紙や、子どもの手に任せられる。

 降伏の使いが城を出た。白は高く、風は低く、足音は浅い。使いの背中の矢は、前に倒れる覚悟の分だけ短くなり、代わりに横に広がった。広い背中は、町を覆うための背中だ。
 見送る兵の顔は、怒りよりも疲れを選び、疲れの中に、短い笑いの場所を残した。笑いは資源だ。正しい場所で使うと、痛みの縁を丸くする。
 「なお持つ」
 榎本が小さく言って、次の瞬間、言葉を飲み込んだ。「持たないことで持つものがある」
 言葉は短く、だが長く残った。

 白旗の朝の城内で、たくさんの手が同時に動いた。
 火を消す手。
 鍋をかき回す手。
 包帯を裂く手。
 札を柱にかける手。
 石炭に布をかける手。
 武器を置く手。
 そして、誰かの肩を支える手。
 どの手も、冬営で覚えた手順の続きだった。手順は、戦だけのものではない。暮らしにこそ、手順は長持ちする。

 市助は、旗を畳んだ。折り目が増えるたび、彼の呼吸が長くなった。
 「三、五、八……」
 腹で数え、口では数えない。数は風に散る。腹の中の数は、朝のうちに骨のそばへ移る。骨のそばの数は、長持ちする。
 彼は旗の端へ、細い糸をひと縫い足した。白の端に、小さな針目が並ぶ。針目は約束だ。
 「これ、なんの約束?」
 飴屋の子が覗き込む。
 「戻る約束」
 「どこに?」
 「それぞれの場所に」
 子はよく分からない顔で頷いた。分からなさは、学びの入口だ。入口を狭くしない。狭い入口は、誇りのためで、学びのためではない。

 昼前、敵の使いが城門へ現れた。白が揺れ、言葉は少なく、手順は多い。
 武器の受け渡しは、泥を踏まない板の上で行われた。泥は公平だが、最後の手順に水を差すことがある。板は、一時の平等のために敷かれる。
 榎本は短く頭を下げ、短く頭を上げた。その動きの中に、海の青が刃物のように光り、それから隠れた。
 「ここで終わる」
 朝に言った言葉が、昼に形になった。形になった言葉は、怒りよりも重く、悲しみよりも軽い。軽いものは、遠くまで運べる。

 列の最後尾で、市助は振り返らなかった。振り返り続けることが嘘だからだ。
 永倉は、一度だけ空を見た。雲が低く、風が白を撫で、角の影が短くなる。短くなった影は、迷いを減らす。
 原田は槍を置いた場所から一歩も動かず、ただ、目で覚えた。置いた槍の影、壁の欠け、白の揺れ。目で覚えたものは、言葉にすると薄くなる。薄くなっても、残る。

 午後、城の中の音はさらに減った。減った音は、悲しみの形を正しくする。正しい悲しみは、誰かを傷つけない。
 寺の境内では、僧が鐘を鳴らさず、女たちが布を畳み、子どもが眠り、老人が札を握る。札は紙なのに、枕より堅い安心を作る。
 商人は帳面をひらき、濡れた端を乾かした。端が乾く間に、怒りも乾く。乾いた怒りは、二度と燃えない。

 夕刻、港の端で、白い茶碗が日を返した。割れなかった茶碗は、角度で助かった。角度は暮らしを救い、暮らしは戦の隅を支える。
 「副長の……」
 誰かが言いかけて、言葉を引っ込めた。
 言い切らないことは、裏切りではない。言い切らないことは、呼吸の分だけ祈る、というやり方だ。
 祈りは空白ではない。丁寧に並べ直した順番のこと。

 夜が降りる前、榎本は五稜郭の角に立ち、風を確かめた。
 星の角は、風の学校だ。学校は、落第を出すためにあるのではない。答えに気づかせるためにある。
 「負けただろうか」
 隣にいた荒井が、石炭の匂いの服で言った。
 「数では」榎本が答える。「だが、数えるものは一つではない」
 数える歌は、祈りに似る。祈りは、順番を整えて、余白を守る。
 「なお持つ」
 誰に言うでもなく、榎本はつぶやいた。持つというのは、城ではなく、人の手順のほうだ。

 夜、梁は歌を思い出したが、歌わなかった。歌は、冷めてからでいい。
 火床の灰は薄く、まだ温かい。灰の下の赤は、表へ戻るのを待っている。赤は戦だけの色ではない。暮らしの火の赤でもある。
 女たちは鍋の蓋を押さえ、男たちは桶を重ね、子どもは白を畳み、老人は札を枕の下に入れた。
 眠りは、見えない番兵だ。眠りの上手い町は、朝に強い。

 白旗の朝は、静かに夜に溶けた。
 その静けさは、敗北の静けさではなかった。
 終わり方の静けさだった。
 終わり方が正しいと、始まり方が静かになる。静かに始まるものは、長く残る。

 翌朝、白はまだ揺れていた。
 風は冷たく、しかし澄んでいた。
 星は陥ちた。だが、星に宿った「誠」は消えなかった。
 誰もが胸に、それぞれの誠を刻んで立ち尽くした。刻み方は同じではない。ある者は短い言葉で、ある者は長い沈黙で、ある者は笑いの欠片で、ある者は白の端の針目で。
 「誠」は、ひとつの旗の字のことではない。順番を守ること、間を太らせること、端を乾かすこと、戻り道を先に敷くこと――その全部の総称だ。

 市助は城外の道を見た。道は細く、しかし汚れていない。昨夜、子どもたちが小さい箒で掃いたからだ。
 「掃く意味はある?」飴屋の子が問う。
 「あるよ。道が道であり続ける」
 意味があるかどうかを先に問うのは、大人の癖だ。意味は、あとから付いてくる。先にあるのは、手順だ。

 永倉は、刀を腰に差さずに帯だけ締めた。
 「俺は、これで帰る」
 「どこへ」原田が問う。
 「それぞれの場所へ」
 返す言葉はそれだけで足りた。
 原田は槍を持たず、素手で戸口を押した。木は、冬のきしみ方で春を迎える音をたてた。音は短く、しかし残った。

 白旗は、降参の白であり、帰路の白であり、約束の白であり、祈りの白であり、そして、記憶の白だった。
 記憶は、物語になる。
 物語は、敗者と勝者のどちらかだけのものではない。旗を持った者のものだ。
 旗を持つことは、振ることだけを言わない。最後に、正しい場所へ置くことも含む。置き方を間違えない。間違えない置き方は、短い。
 短い置き方は、長く残る。

 町の角で、ある老人が白の端を撫でた。
 「白は、誰のものでもないよ」
 傍らの子が言う。「でも、僕の棒についてる」
 老人は笑った。「それでいい。おまえの棒で、町を通せ」
 子は棒を振り上げ、白を一度、二度と揺らした。白の風が、通りの端へ薄く道を作る。
 「旗を落とすな」
 誰かの声が、朝の空に細く伸びた。
 落とさない旗とは、持ち続ける旗ではなく、手放すべき時に、正しく手から離す旗のことだ。離れ方を間違えない。間違えない離れ方は、長く残る。

 五稜郭の角に立つと、風は今日も学校だった。
 石は古く、古い石は言葉をよく覚える。覚えられた言葉は、合図のときに影から静かに降りてくる。
 ――子どもを先に。荷は後だ。列を乱すな。
 ――泥は敵も呑む。ならば泥を友にせよ。
 ――戻れるようにしろ。
 ――撃てる限り撃て。撃てなくなったら退け。死ぬな、生きろ。
 ――半分守る。
 ――順番。手順。
 ――遅い矢。
 石の上で、そのすべてが、白の影と同じ薄さで残った。薄いものほど、長く残ることがある。濃いものは、すぐ焦げる。

 昼の手前、榎本は港の方を見た。遠くの水面に、黒い点が小さく浮く。戦の影は、すぐには消えない。影が消えないのは、悪いことだけではない。影は、踏むべき場所と踏んではいけない場所を教える。
「なお持つ」
 もう一度、彼は言った。
 持つのは城ではない。手順だ。
 手順を持つ町は、朝に強い。旗が白であっても、強いものがある。強さは硬さではない。長持ちする柔らかさだ。

 午後、寺の境内で僧が変わらず鐘を鳴らさず、女は鍋を洗い、男は板を外し、子は棒の白を畳み、老人は札を数えずに端を撫でた。
 「数えないの?」子が問う。
 「数えると、惜しくなる」
 惜しみは、次の悲しみを呼ぶ。
 惜しまないために、撫でる。撫でた端の手触りが、指の皺の奥へ入る。入った手触りは、急に泣きたくなった時、涙を遅らせる。

 そして夕刻。
 白旗の朝は、夕刻になっても朝のままだった。
 朝の澄みは、夜になる手前でいちど薄くなり、薄さが、明日に渡す橋を軽くする。
 五稜郭の星は陥ちた。だが、星に宿った「誠」は、紙の端にも、梁の影にも、泥の匂いにも、白の折り目にも、子どもの棒にも、鍋の塩にも、札の下手な字にも、ちゃんと残った。
 残るものは、名になる。名は短い。影は長い。長い影は、踏むべき場所を教える。
 彼らの名は、時代に残る。敗者としてではなく、最後まで旗を持った者として。旗を持つ、というのは、最後に白を選ぶ覚悟も含む。

 夜、星は見えなかった。砲煙の名残がまだ薄く漂い、風が白を撫で、角の影が地面の上でほんの少し移動した。
 歌は、やっと生まれた。
 誰の名も傷つけず、色を言わず、ただ角の順番を数え、白の回数を数え、札の裏の字を数え、鍋の塩のひとつまみを数える歌。
 ――ひとつ、ふたつ、みっつ。
 数える歌は祈りに似ている。祈りは空白ではない。丁寧に並べ直した順番のことだ。
 歌は低く、短く、しかし、長く残る調子で、梁に吸い込まれていった。

 翌朝、白はまだ揺れていた。
 風は冷たく、しかし澄んでいた。
 星は陥ちた。
 だが、ここからまた、暮らしが始まる。
 暮らしは、手順から始まる。
 順番の札を柱に下げ、端を乾かし、間を太らせ、旗の折り目を揃える。
 そういうことを、ひとつ、ふたつ、みっつ。
 やがて、子どもが走り、女が糸を湿らせ、男が板戸を押し、僧が鐘を鳴らす日が来る。鐘は鳴る時に鳴る。鳴らない時は、鳴らないことが鐘の仕事だ。

 白旗の朝は、敗けの印だった。
 同時に、誠を次の場所へ渡す手順でもあった。
 渡し方を間違えない。間違えない渡し方は、短い。
 短いものほど、長く残る。
 五稜郭の朝の風は冷たく、しかし澄んでいた。
 冷たさは、体を起こす。
 澄みは、目を正しくする。
 目が正しくなれば、道が道であり続ける。
 道が道であり続ける限り、旗は落ちない。
 たとえ、白であっても。
 たとえば、白であるからこそ。