和風ファンタジー
完
朝霧いお/著

- 作品番号
- 1783808
- 最終更新
- 2026/06/15
- 総文字数
- 110,481
- ページ数
- 30ページ
- ステータス
- 完結
- いいね数
- 0
その知らせはまさに、瑠璃にとって晴天の霹靂とも言えた。
「昨晩、一條伊織――お前の許婚が戦死したとの知らせが届いた」
妖魔とよばれる化け物が存在する世界。
桜霞国には、国を守る三つの公爵家が存在する。
防壁の異能をもつ橘家、
治癒の異能を持つ白藤家、
攻撃の異能をもつ一條家。
橘家の長女でありながら、母の出自が不明だったこと、本人が異能を使えなかったこともあり不義の子ではないかと噂され、家の中ですら蔑まれてきた橘瑠璃。
帝の娘である継母と、その子どもである双子の弟妹に疎まれている瑠璃の夢は、許婚に嫁いで家から離れること。
幼い頃から思いを寄せていた、美しく心優しい年上の幼馴染、一條伊織との結婚を心待ちにしていた彼女だったが、祝言の日を控えた彼女のもとに届いたのは、彼の戦死の知らせだった。
伊織は妖魔との戦闘で、大怪我を負い仲間を逃がす殿(しんがり)を務め、そのまま行方知れずという。
急遽、瑠璃の結婚相手は、伊織の三つ年下で瑠璃とは一つ下の伊織の弟、一條香月に。
一條家には三人の妻がおり、香月は第二夫人の子だ。稀有な才能を認められている香月だったが、彼の寡黙さもあり、瑠璃はこれまでほとんどは話したことがなかった。
初夜、伊織を愛していた瑠璃は、香月を拒否してしまう。
「助けて。伊織様……っ!」
香月は、震える瑠璃に静かに告げる。
「貴方が兄を愛していたことは知っています。これは家同士の取り決め。――貴方は、私のことを愛さずとも構いません」
瑠璃との結婚と同時に、香月は次期当主に決まる。
夫である愛した人の弟は、瑠璃の想い人である伊織の居場所を上書きしていく。
――この場所には、本来あの方がいらっしゃらはずだったのに……。
そう思う一方で、柔和だった兄の伊織と比べ、言葉は少ないものの心優しい夫の香月に、少しずつ惹かれていく瑠璃。
そんな彼女は、ある日とある老人との出会いで、母の血筋を知ることになり――……?
「昨晩、一條伊織――お前の許婚が戦死したとの知らせが届いた」
妖魔とよばれる化け物が存在する世界。
桜霞国には、国を守る三つの公爵家が存在する。
防壁の異能をもつ橘家、
治癒の異能を持つ白藤家、
攻撃の異能をもつ一條家。
橘家の長女でありながら、母の出自が不明だったこと、本人が異能を使えなかったこともあり不義の子ではないかと噂され、家の中ですら蔑まれてきた橘瑠璃。
帝の娘である継母と、その子どもである双子の弟妹に疎まれている瑠璃の夢は、許婚に嫁いで家から離れること。
幼い頃から思いを寄せていた、美しく心優しい年上の幼馴染、一條伊織との結婚を心待ちにしていた彼女だったが、祝言の日を控えた彼女のもとに届いたのは、彼の戦死の知らせだった。
伊織は妖魔との戦闘で、大怪我を負い仲間を逃がす殿(しんがり)を務め、そのまま行方知れずという。
急遽、瑠璃の結婚相手は、伊織の三つ年下で瑠璃とは一つ下の伊織の弟、一條香月に。
一條家には三人の妻がおり、香月は第二夫人の子だ。稀有な才能を認められている香月だったが、彼の寡黙さもあり、瑠璃はこれまでほとんどは話したことがなかった。
初夜、伊織を愛していた瑠璃は、香月を拒否してしまう。
「助けて。伊織様……っ!」
香月は、震える瑠璃に静かに告げる。
「貴方が兄を愛していたことは知っています。これは家同士の取り決め。――貴方は、私のことを愛さずとも構いません」
瑠璃との結婚と同時に、香月は次期当主に決まる。
夫である愛した人の弟は、瑠璃の想い人である伊織の居場所を上書きしていく。
――この場所には、本来あの方がいらっしゃらはずだったのに……。
そう思う一方で、柔和だった兄の伊織と比べ、言葉は少ないものの心優しい夫の香月に、少しずつ惹かれていく瑠璃。
そんな彼女は、ある日とある老人との出会いで、母の血筋を知ることになり――……?
- あらすじ
- 私は今日、妻となる。愛した人の、弟の――。
【これは「無能の不義の子」と蔑まれていた少女が、真実の愛を見つけるまでの物語】
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