BL
完
しげみちみり/著

- 作品番号
- 1765185
- 最終更新
- 2025/11/07
- 総文字数
- 140,889
- ページ数
- 26ページ
- ステータス
- 完結
- いいね数
- 60
僕の中には、もうひとりの“僕”がいる。
名前はルウガ。勇敢で、少し毒舌で、でも僕よりずっと優しい。
放課後の診察室、フリーズして言葉が出なくなった僕のかわりに、彼が代わりに口を開いた。
そのとき、待合室の向こうにいた同じ年頃の少年――トモと目が合った。
彼の低い声が、世界のノイズを少しだけ遠ざけてくれた。
それから、僕とトモの関係は小さな紙切れから始まる。
「よかったら話しませんか?」――差し出したのは、僕ではなくルウガだった。
ルウガは“共感”だと言う。けれど胸の奥が熱くなるのはどうしてだろう。
僕が惹かれているのか、それとも彼が――?
世界がやさしくなるたびに、ルウガの声は少しずつ薄れていく。
消えていくのではなく、僕の中に溶けていくように。
「好き」という言葉をまだうまく言えない僕と、
「好き」を知らないルウガと、
そのすべてを受け止めようとするトモの物語。
これは、“一人と二人”で紡ぐやさしい青春の恋。
声にならない想いが、静かな放課後を満たしていく。
名前はルウガ。勇敢で、少し毒舌で、でも僕よりずっと優しい。
放課後の診察室、フリーズして言葉が出なくなった僕のかわりに、彼が代わりに口を開いた。
そのとき、待合室の向こうにいた同じ年頃の少年――トモと目が合った。
彼の低い声が、世界のノイズを少しだけ遠ざけてくれた。
それから、僕とトモの関係は小さな紙切れから始まる。
「よかったら話しませんか?」――差し出したのは、僕ではなくルウガだった。
ルウガは“共感”だと言う。けれど胸の奥が熱くなるのはどうしてだろう。
僕が惹かれているのか、それとも彼が――?
世界がやさしくなるたびに、ルウガの声は少しずつ薄れていく。
消えていくのではなく、僕の中に溶けていくように。
「好き」という言葉をまだうまく言えない僕と、
「好き」を知らないルウガと、
そのすべてを受け止めようとするトモの物語。
これは、“一人と二人”で紡ぐやさしい青春の恋。
声にならない想いが、静かな放課後を満たしていく。
- あらすじ
- 「僕の中にいる“彼”が、君を好きになった。」
二人と一人の恋が、ひとつの心に溶けていく。
――静かな放課後、優しさが形になる。
目次
-
- 第1話「待合室の低い声」
- 第2章「光のノイズ」―トモ視点
- 第3章「影の椅子」―サエ視点
- 第4話「終わりの線、始まりの矢印」
- 第5話「人波の地図」
- 第6話「雨の輪郭」
- 第7話「光の呼吸」
- 第8話「影の温度」
- 第9話「音のない約束」
- 第10話「光のない光」
- 第11話「呼吸の灯が消える夜」
- 第12話「声のある静寂」
- 第13話「音のない街で」
- 第14話「声を返す日」
- 第15話「受け取る方角」
- 第16話「音の重なる場所」
- 第17話「街に灯る合図」
- 第18話「雨のあとに鳴る声」
- 第19話「日常のまま起きること」
- 第20話「残響のある朝」
- 第21話「音の消えた日」
- 第22話「地図の端を越えて」
- 第23話「声の灯のある方へ」
- 第24話「夜を渡る残響」
- 第25話「昼の放送」
- 第26話「また、あしたの音で」
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