今昔物語を読んでいるかのようです
むかしむかし、ある所に…から始まりそうな、とある村の物語です。僧侶を聞き手として語られる、人間と人ならざるものの邂逅。その真実が明かされた後、例えば今昔物語を愛読していた方は、限りない情緒と音曲を感じるかもしれません。
むかしむかし、ある所に…から始まりそうな、とある村の物語です。僧侶を聞き手として語られる、人間と人ならざるものの邂逅。その真実が明かされた後、例えば今昔物語を愛読していた方は、限りない情緒と音曲を感じるかもしれません。
2023/12/01 18:12
ヒューマンドラマ
2ページ
完 ・総文字数6,567
ネタバレ
言葉では表せきれないくらい
──「腹いせに、俺の死に場所はここにするか」
そんな主人公の悲痛な言葉から始まる今作品。教師である夏目は、花壇の前にいる女子生徒の姿を目にする。
その背中に、既視感を覚えた夏目は、屋上を降りて地上に足をつけた。
そんな導入から始まったこの作品のラストは、まだまだ予想できない段階。だけど、この夏目の行動にこそ深くて切ない“意味”があった。
夏目の生徒である灰原莉子は、実はもうずっと前に車に轢かれて亡くなっていた。夏目が今まで目にしてきたのは、「幽霊」としての灰原だった。
「卒業を破り捨てた」というタイトルの意味に、きっと感嘆させられます。予想をいい意味でものすごい方向から裏切ってくる、予想外の泣けるラスト。
また恋愛ストーリーとして展開されなかったところが、本当に良かった。それにより夏目の成長をよりリアルに感じられた。
読後は、必ず感じる何かがあるはずです。ぜひ一読ください。
2023/12/01 17:27
青春・恋愛
1ページ
完 ・総文字数9,964
ネタバレ
なにを書いてもネタバレになりそう
書籍『#今夜全てを告白します』で読ませていただきました。
もともとミステリーを好んでいたので、へえ書籍でもこれ使うんだ……ん?もしかして? という斜め方向からの推理で気づきました!
こういう仕掛けがあるのはゾクゾクしますし、騙されても途中で気づいても伏線を回収しに2周以上させる巧妙さが見事です。
自分がホンモノだと証明するのは難しい──。やっていないことを証明するのが難しいのは実際に起こっている問題なので、ホラーのひと言では片付けられない深い作品でした。
2023/11/11 18:54
ヒューマンドラマ
1ページ
完 ・総文字数1,230
ネタバレ
切なすぎるラストに涙腺が…
恋人と同じ名、恋人と同じ記憶を持つヒューマノイド。だが、そんなロザリーも自由を求め、人間のロザリーとは違う、別の何かを欲する。一人で旅をしていたロザリー。博士の元に帰ってきた時には既に遅くて。博士は自身を忘れるためにある魔法をかけていて…。それを思い出したとき、ロザリーは悲しみで涙する。ラストはあまりの感動に涙腺が崩壊しました😭
2023/11/11 15:36
ヒューマンドラマ
3ページ
完 ・総文字数4,093
ネタバレ
儚く美しい世界
最初から最後まで、「綺麗」「美しい」というのが、読了後すぐの印象でした。
別れたのであろう展開は予想出来ていましたが、その後の相手の思いは予想外で、また主人公がその思いを知ったきっかけが本当に切なく、胸に来るものがありました。
個人的に、この作品の中で「桜のような人」の意味が特に好きです。
桜である意味、また卒業をテーマに書いた意味がよくわかる一文だと思いました。
心温かく、春のように読める作品でした。素敵な作品を生み出してくださり、ありがとうございました。
2023/11/08 18:29
ヒューマンドラマ
2ページ
完 ・総文字数8,341
ネタバレ
夏が恋しくなる
心の葛藤を経て、肇への想いを昇華させていく颯太にどっぷりと感情移入してしまいました。
自分が普通じゃないと感じ、逃げる様子がとてもリアリティに溢れていたので、これは決して遠い世界の話ではないんだなと。
夏の空気、お祭りの匂い、花火のきらめきが手に取るように伝わってくる描写も本当に素敵。
そして最後の花火のシーンで、肇と颯太のセリフが微妙にすれ違っていてとても切なくなりました。
センス溢れる会話で締めくくられる結末……これぞ紀本明!となりました。
素敵な時間をありがとうございました。
2023/11/08 08:58
青春・恋愛
8ページ
完 ・総文字数11,703
ネタバレ
過去一泣きました
今まで読んだ小説の中で一番泣きました。特に最後のユリを投げるシーン、現代へ戻ってきてから百合が手紙を読むシーンは涙が止まらなかったです。何度読んでも号泣する感動ラブストーリです。これは読まないと損します!
2023/11/06 15:42
青春・恋愛
220ページ
完 ・総文字数107,803
ネタバレ
予測不能な始まり
終わる日の、不可解な出会いから物語は動き始める。彼女に振り回され、天真爛漫な様子に心を許しながらも、一途に初恋の人を想う。その恋心は、美しい。しかし、待ち構えていたのは残酷な結末。それでも、主人公がこの先後悔しない選択を取れてよかった。
臆病になっているうちに、大切なものを失う。躊躇っている場合ではない。伝えたいことは、伝えなさい。
そんなメッセージを感じた、素敵な作品だった。
2023/11/05 12:23
青春・恋愛
6ページ
完 ・総文字数20,263
ネタバレ
矛盾だらけ
ミトを狙う堕ち神である九楼が発見れていないのに、屋敷より護衛がいるからとミトを学校に通わせたのか。
その護衛も神薙の資格を有していてもただの人間に。神である波琉の加護があるとはいえ、使用は1回限定というのは。
そもそも何故ミトが大事な宿題を忘れたのか。
その宿題を取りに学校に戻った教室に美羽がいるのか。
美羽がいる教室は、ホームルームを行う教室となるが、ミトにとっては授業を受ける教室とは異なる為、ホームルームをするのみの教室に鞄から宿題を出すとは考え憎いが。
千歳がミトに電話した意図は。
そもそも九楼がミトを狙う目的は。
次作でこれらの疑問が解決してもらいたく存じます。
2023/11/02 10:18
あやかし・和風ファンタジー
19ページ
完 ・総文字数93,604
リアルと仮想
少しずつ変化する人間関係と、ネットと現実の侵食具合が、とてもリアルでした。だからこそ、見えない大切なものについて、教えてくれる作品だなと思います。リアル世界が退屈で仕方ない人、ネット世界に生きがいを感じている人に読んで欲しいです。
少しずつ変化する人間関係と、ネットと現実の侵食具合が、とてもリアルでした。だからこそ、見えない大切なものについて、教えてくれる作品だなと思います。リアル世界が退屈で仕方ない人、ネット世界に生きがいを感じている人に読んで欲しいです。
2023/10/31 13:21
青春・恋愛
31ページ
完 ・総文字数92,130
現代の青春物語です
ファンタジーを描く事が多い作家さんですが、この話は打って変わって学生達の青春の物語です。これやあれを持っておいた方がいいと思う方、部活動で誰かの助けがあった方、学生時代に何かが当てはまる方は、大いに共感するのではないでしょうか。
ファンタジーを描く事が多い作家さんですが、この話は打って変わって学生達の青春の物語です。これやあれを持っておいた方がいいと思う方、部活動で誰かの助けがあった方、学生時代に何かが当てはまる方は、大いに共感するのではないでしょうか。
2023/10/29 13:27
青春・恋愛
7ページ
完 ・総文字数9,231
読み終えたときには自然と涙が……
読み終えたときには自然と涙が流れていました……
苦悩が手に取るようにわかる描写、流れ込んでくる感情、そして苦悩と前を向いて歩きだす感動……
ホントスゴく読みやすい!
ぜひともお手にとって物語の世界へ、そして歩み始めた二人をみとどけませんか?
読み終えたときには自然と涙が流れていました……
苦悩が手に取るようにわかる描写、流れ込んでくる感情、そして苦悩と前を向いて歩きだす感動……
ホントスゴく読みやすい!
ぜひともお手にとって物語の世界へ、そして歩み始めた二人をみとどけませんか?
2023/10/27 20:24
ヒューマンドラマ
6ページ
完 ・総文字数17,339
ネタバレ
最高の作品
読んでいて一番感じた事はリアリティーが高いな、と感じた。特に人間関係の描写がとても細かく、思春期ならではの人間関係の悩みや葛藤が読んでいてすごく伝わってきた。
ここからネタバレ入ります。
話の内容としては主人公の萌、高校野球のプリンスと呼ばれるようになった幼馴染の陸、中学から部活が一緒の駿介の三角関係のお話。駿介がたびたび萌の事が好きとほのめかしていたにも関わらずその相手が分からずに羨ましいと思っていたのは可愛いなぁ、って思いながら読んでた。萌が陸と駿介のどちらも大切な存在だと思っているのが読んでいてわかったし、萌自身が陸と駿介どちらの事が好きなのか気持ちがわからないまま話が進んでいったからこそ、駿介の演奏のシーンで萌が自分自身の気持ちに気付いた時はやっぱり駿介の事が好きなんだと感じた。自分の気持ちに気付くシーンの描き方は凄く好き。今までの描写も相まってすごく感動した。
2023/10/27 10:37
青春・恋愛
46ページ
完 ・総文字数97,781