
- 作品番号
- 1746190
- 最終更新
- 2025/09/04
- 総文字数
- 119,230
- ページ数
- 51ページ
- ステータス
- 完結
- いいね数
- 24
- ランクイン履歴
-
総合40位(2025/03/11)
青春・恋愛14位(2025/10/18)
恋愛8位(2025/10/18)
*他社様のコンテストにて受賞した作品です。
今後削除する可能性がございますので、あらかじめご了承ください。
「終電を逃したから泊めてくれない?」
私の日常は、あの日、彼の——葉加瀬梨斗の一言で大きく色を変え、形を変えた。
夜の十一時、閉店したスーパーの前で、紺青色の空の下、私は大きく息を吸って、止める。
ずっと、うまく呼吸ができない。
頭の中をぐわらんぐわらんと鳴り響く耳鳴りのような音が、本当の私を身体の外へ締め出していく。
きみは私を、廃園後の遊園地に連れ出した。
まるでピエロが私の手をとって踊るように。
くるくる、ころころ、楽しそうに無邪気に笑うきみは、私の心をまるごとすくっていく。
観覧車は回り始める。
誰かのために生き続けるきみを乗せて。
15分間だけ、きみに会える。
今後削除する可能性がございますので、あらかじめご了承ください。
「終電を逃したから泊めてくれない?」
私の日常は、あの日、彼の——葉加瀬梨斗の一言で大きく色を変え、形を変えた。
夜の十一時、閉店したスーパーの前で、紺青色の空の下、私は大きく息を吸って、止める。
ずっと、うまく呼吸ができない。
頭の中をぐわらんぐわらんと鳴り響く耳鳴りのような音が、本当の私を身体の外へ締め出していく。
きみは私を、廃園後の遊園地に連れ出した。
まるでピエロが私の手をとって踊るように。
くるくる、ころころ、楽しそうに無邪気に笑うきみは、私の心をまるごとすくっていく。
観覧車は回り始める。
誰かのために生き続けるきみを乗せて。
15分間だけ、きみに会える。
- あらすじ
- 城北高校二年生の深町日彩は、母親と祖母と三人暮らし。
仕事に忙しい母親を支えるために、家事全般を担い、認知症の祖母の”ケア”に勤しむヤングケアラー。
——このまま、他人のために生き続けるしかないのかな……。
不安を抱えていた日彩だったが、深夜に買い出しに出かけたスーパーの前で、梨斗という少年に声をかけられる。
梨斗は日彩を廃園後の遊園地に連れ出した。
観覧車が回る15分間だけ、きみに会える——。
この作品の感想ノート
作品拝読しました……。
設定を読んで主人公のしんどさは覚悟していたはずなのに、読み始めて胸が苦しくなりました。日彩ちゃん頑張ったね……。
頑張るのが普通とか、怒ったり嫌な気持ちを向けちゃういけないとか、自分のことをどんどん追い詰めてしまう主人公、抱きしめたくなります……。だからこそ、梨斗くんのセリフ一つ一つが刺さって。一つ乗り越えていくごとに涙が止まりませんでした。
とても重たい題材でしたが、救いのあるラストでよかったです。梨斗くんも、このまま抜け出せますように!!
素敵な作品をありがとうございました!
鈴谷なつさん
2025/04/29 00:33
拝読しました!
まあまずはやはりほんとにタイトルが秀逸です!あけぼの色で交わした二人のやりとりにとても心が温かくなりました。
人間関係の問題を軸に展開されるストーリーも圧巻でした。様々な問題やしがらみ、環境などが複雑に絡み合って身動きがとれなくなり、助けも求められなくなってしまう。さすがに本作ほど重い悩みではありませんが、過去の自分を振り返っていろいろと思い出すことがありました。
ラストも申し分ないです。日彩や梨斗たちが自分自身の人生をしっかり生きていけることを願うばかりです!
素敵な物語をありがとうございました!!
矢田川いつきさん
2025/04/27 15:47
すっきりした読後感のお話でした。日彩さんと梨斗君が2人で大変な日常を変えるために踏み出せてよかった。
梨斗君は最初幽霊かと思ったけど、生きてる人間でよかった。付き合い始めた2人に幸せになって欲しいので。
優しいお話で心が満たされた。
T太郎さん
2025/04/04 23:40
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