羽化する背中に、消えない光を編んでいく

BL

羽化する背中に、消えない光を編んでいく
作品番号
1774188
最終更新
2026/03/29
総文字数
29,961
ページ数
6ページ
ステータス
未完結
いいね数
3
プロローグ

「返せよっ! これは……奏斗が僕の為に作ってくれた服なんだっ!」
 僕の人生で、これほどまでに声を荒げた事はあっただろうか。
 そんなことを考える余地もなく、奪われた宝物を必死で取り返そうとしていた。
 
 奏斗の夢が詰まった服。
 コンテストで僕が着る、特別な一着。
 今度は僕が、この服で彼をもっと高く羽ばたかせるんだ。
 だから、絶対に渡したくなかった。
 手を放したくなかった。
 なのに、次に聞こえてきた音と感触に、僕は一気に血の気が引いた。

 ──ビリッ!!──
 
 手が震え、頭が真っ白になる。
 せっかくここまで来たのに、僕が奏斗の夢を壊してしまった。
 教室の隅で空気みたいに過ごしてきた僕を、外の世界へ引っ張り出してくれた人。
 あの日、彼と出会った瞬間から、僕の人生は変わっていったんだ──。


 結城尚(ゆうきなお) 普通科三年生
 千嵐奏斗(ちあらしかなと) 被服科三年生
あらすじ
過去のトラウマから、大好きな編み物を隠して「空気」のように生きる高校生・結城尚。そんな彼の前に現れたのは、派手な外見で周囲を圧倒する被服科の有名人・千嵐奏斗だった。奏斗は尚の繊細な指の動きに「羽化を待つさなぎ」を見出し、強引にファッションショーのモデルに指名する。正反対な二人は衝突しながらも、服作りを通じて心を通わせていく。孤独な少年たちが、自らの殻を破り未来へと羽ばたくまでを描く青春物語。

この作品の感想ノート

この作品には、まだ投稿されていません。

この作品のひとこと感想

この作品には、まだ投票されていません。

この作品をシェア

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

pagetop