ヒューマンドラマ
野々さくら/著

- 作品番号
- 1746293
- 最終更新
- 2025/04/17
- 総文字数
- 20,271
- ページ数
- 12ページ
- ステータス
- 未完結
- いいね数
- 0
「君はどうしたいの?」
「将来は何をしたいの?」
「好きな人は居ないの?」
私が苦手な言葉だ。
その気持ちを言葉にしたら、みんな困るから。
その気持ちのまま行動したら、みんなが困るから。
その気持ちに気付いてしまう、自分が怖いから。
「求められている私」になってしまえば、全てが丸く収まる。だから私は、自分の心に蓋をした。
そしたら楽になった。悩みも、葛藤もない。ただ巡る季節に身を任せて、時の流れに乗ればいい。そこに感情なんて、必要ないのだから。
だからお願い、心の蓋を取らないで。
感情を取り戻させないで。
諦めた未来を夢見てしまうから。
「将来は何をしたいの?」
「好きな人は居ないの?」
私が苦手な言葉だ。
その気持ちを言葉にしたら、みんな困るから。
その気持ちのまま行動したら、みんなが困るから。
その気持ちに気付いてしまう、自分が怖いから。
「求められている私」になってしまえば、全てが丸く収まる。だから私は、自分の心に蓋をした。
そしたら楽になった。悩みも、葛藤もない。ただ巡る季節に身を任せて、時の流れに乗ればいい。そこに感情なんて、必要ないのだから。
だからお願い、心の蓋を取らないで。
感情を取り戻させないで。
諦めた未来を夢見てしまうから。
- あらすじ
- 森口未咲は高校三年生、父と双子の姉との三人暮らし。姉は重度知的障害を抱え、知能は三歳程度。物心着く頃から姉中心の生活に身を置き、母を亡くしてからは家事と姉の介助を担う立場。
高校卒業後はバイトと姉の世話をすると決め、教師より自分の人生を生きるようにと助言を受けるも考えを改めることはない。
幼少期より抑えてきた感情、求められている役割、諦めた自分の人生。
それを変えてくれたのは無愛想な同級生だった。