- 作品番号
- 1733716
- 最終更新
- 2024/11/05
- 総文字数
- 126,031
- ページ数
- 68ページ
- ステータス
- 完結
- いいね数
- 27
- ランクイン履歴
-
総合43位(2024/09/14)
ヒューマンドラマ2位(2024/09/11)
日本屈指の温泉地、静岡県熱海市にある「温泉旅館はまや」に集められた学生たち。
株式会社RESTARTの宿泊型インターンシップで課せられたディスカッションの課題は、会社が行っている社会福祉事業とはまったく関係のない、奇天烈な内容だった。
A〜Fグループに組み分けされた主人公たちは、この奇妙な課題に立ち向かうべく、グループ内で討論を開始する。
本当の自分を暴かれた、その先に待ち受けているものは一体——?
スターツ出版文庫大賞アンチ青春エンタメ部門、応募作品。
◾️RESTARTインターンシップDグループメンバー
一条善樹(いちじょうよしき):東帝大学法学部。21歳。真面目で優秀。正義感が強い。
長良美都(ながらみと):東帝大学文学部。21歳。メンバーの中では一番おとなしく、思慮深い。
坂梨友梨(さかなしゆうり):京和大学経済学部。20歳。ハキハキと発言をする。優秀な学生。
林田宗太郎(はやしだそうたろう):松慶大学理学部。20歳。柔和な雰囲気でイケメン。女子ウケがいい。
天海開(あまみかい):東山中央大学情報学部。20歳。子犬のように明るい性格。Dグループのリーダー的存在。
一条風磨(いちじょうふうま):善樹の双子の弟。就活中。インターンに対しては常にやる気がない。
- あらすじ
- 大学三年生の一条善樹は、株式会社RESTARTの宿泊型インターンシップに、弟の風磨を連れて参加することになった。
インターンで善樹はDグループに所属する。
Dグループのメンバーの中に、二人も知り合いがいて動揺する善樹。
さらにインターンの課題は「グループの中に一人だけいる犯罪者を炙り出せ」という奇天烈な内容で……。
疑われるのは友か、自分か?
学生同士の本音のぶつかり合いが始まる。
この作品の感想ノート
葉方さんのいつもの作品とは違い、恋愛ではなく謎を解き明かしていく話でした。会社の入社試験でのディスカッションを通して参加した学生の裏の顔が暴かれて行くのは「6人の嘘つきな大学生」と似ていましたが、その後の展開はだいぶ違っていました。主人公等が会社の悪事を告発してから結末までがあっさりし過ぎていた気がしますが、そこまではどんな話になって行くんだろうとドキドキして読めました。
作者様にはミステリー的な作品もまた書いて欲しいです。
感想、失礼します。
“自分が暴かれる”というテーマの中で『犯罪者を見つけろ』というディスカッション。
その発想がありませんでした。
他者を納得させれば、嘘でも構わない。
自分が知り得た情報を元に、意見を構築させていく中に、彼らの価値観が見え、とても面白い議論だなと思いました。
ただ、嘘と真実、そして想像が入り交じっているから、彼らと同様に、不完全燃焼のような感覚になりました。
だからこそ、そこから暴かれていく真実に、驚きが隠せませんでした。
そんなことがあったの!?とか、あのときの真意はそれか!とか。
伏線の回収がとても気持ちよかったです。
『正義とはなにか』すごく考えさせられる物語でした。
自分が見えているもの、見たもの、信じたいものだけで生きるような、視野の狭い人間にはなりたくないな、と思いました。
素敵な物語を、ありがとうございました!
感想失礼いたします!
綿密に練り込まれたストーリーラインが圧巻で、夢中になって楽しませていただきました。インターンシップが起爆剤となり、そこからまた二転三転と新たな事実が明らかになっていくことで、最後まで目が離せませんでした。善樹や風磨への違和感が紐解かれ、随所に散らばった謎や伏線が明かされていく様が痛快でした…!
正義感や善意と、偽善や独善といったものは紙一重なのかもしれないと思うと、読み終わったあとも色々考えてしまって余韻に浸っています…。
過不足ないながらも丁寧な描写が印象的で、とても読みやすく惹き込まれました。
彼らの変化を目の当たりにし、勇気をもらえたような気がします。
長々と偉そうにすみません…。これからも応援しております!
素敵な作品をありがとうございました♡
この作品をシェア
この作品を見ている人にオススメ
読み込み中…