その色は、ただ君のために

BL

その色は、ただ君のために
作品番号
1781020
最終更新
2026/05/15
総文字数
91,955
ページ数
10ページ
ステータス
完結
いいね数
1
あなたは、誰かの本当の気持ちを、見たいと思ったことがありますか。

笑顔の下に隠された痛み。やさしい言葉の奥にある寂しさ。ぶっきらぼうな口調に押し込められた、本当は柔らかい何か。

――見えたら、楽になるでしょうか。それとも、知らないままのほうが、よかったでしょうか。

朝倉暁という少年は、それが見えてしまう側の人間です。他人の感情が色で見える。それは決して便利な力ではありません。そんな彼が、ある転校先で、一人の男と出会います。

黒瀬凱。教室の誰もが暖かい色を纏う中、その人だけは、深い海の底のようなダークブルーを抱えていました。そして、その青紫の縁には、暁が一度も見たことのない、奇妙な影が揺れていたのです。

他人を近寄らせない人。
そう、わかっていました。
それでも暁は、その色から目が離せません。

これは、見える人と、見られたくなかった人の物語です。色は、ときに残酷で、ときにやさしくて、ときに、人を壊します。それでもこの二人は、互いの色を確かめながら、ゆっくり、ゆっくりと、近づいていきます。

季節がめぐり、色が増えていく。
その先に、二人がたどり着く色を、ぜひ最後まで見届けてください。


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
【主な登場人物】
■朝倉 暁(あさくら・あかつき) --受け--
高校二年生。身長百六四センチ。父親の転勤で、東京から地方の港町の高校に編入学してくる。幼いころから、人の感情が色で見える家系に生まれる。誰に対しても丁寧な口調が特徴。背が低くて童顔なことにコンプレックスを抱えている。

■黒瀬 凱(くろせ・がい) --攻め--
高校二年生。身長百八四センチ。小学生のころから、感情が高ぶると周りの物が揺れたり壊れたりする怪奇な力を持っている。周りの人を傷つけないよう、自分の感情を押し殺して孤立して生きる道を選んだが、そこに暁が転校生として現れる。甘いものや可愛いものが実は好き、という意外な一面がある。

■鮫島 悟(さめじま・さとる)
高校二年生。凱と保育園のころからの幼馴染み。暁と凱とは別のクラス。常に明るい野球少年。

■永瀬 千夏(ながせ・ちか)
高校二年生。暁の右隣の席の女子。転校初日から暁にやさしく接し、暁と凱の関係を陰で見守っている。

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
描き下ろし表紙絵:Luca.
あらすじ
桜が舞う新しい教室で、人の感情が色で見える暁は彼を見つけた。三十人の暖色の中で、ただ一人、哀しみと嫌悪のダークブルーを纏った高校生、凱。

――俺に構うと、お前、死ぬぞ。

彼が抱える、感情と連動して物を壊す力。「バケモノ」として恐れられる凱に、暁は惹かれて近づいてゆく。感情が見える男と、感情を殺した男。不器用な二人は、触れれば壊れるかもしれない距離で、届かないはずだった色をゆっくりと探し始める。

この作品のレビュー

この作品には、まだ投稿されていません。

この作品の感想ノート

この作品には、まだ投稿されていません。

この作品のひとこと感想

この作品には、まだ投票されていません。

この作品をシェア

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

pagetop