海を渡る猫たち~台北から京都へ3000キロの約束~

ランクイン履歴

ヒューマンドラマ13位(2025/11/24)

ヒューマンドラマ

京太郎/著
海を渡る猫たち~台北から京都へ3000キロの約束~
作品番号
1766271
最終更新
2025/11/20
総文字数
26,905
ページ数
9ページ
ステータス
完結
いいね数
2
ランクイン履歴

ヒューマンドラマ13位(2025/11/24)

◆テーマ◆ 猫×国際結婚

「猫を置いていくなら、私は結婚できない」
彼女が泣きながら放ったこの一言から、私たちの結婚生活、そしてこの物語は始まりました。

本作は、私と妻が8年前に実際に経験した「台湾から日本への猫の移送」という実体験をベースに、記憶の欠片を拾い集め、一つの物語として再構成したものです。

当時、私たちは京都と台北、3000キロの遠距離恋愛をしていました。 結婚にあたり直面したのは、「国境」という名の巨大な壁でした。 狂犬病清浄国である日本への動物輸入は、世界でもトップクラスに厳しい検疫ルールが課せられます。 マイクロチップ、度重なるワクチン、抗体検査、そして半年間にも及ぶ待機期間。 書類の不備一つで、愛する猫が空港の倉庫に閉じ込められるかもしれないという恐怖。 言葉の通じない猫たちに、「捨てられるわけじゃない、一緒に引越しをするんだ」とどう伝えればいいのかという苦悩。

そして何より、心臓に病を抱えた高齢の長老猫・阿福(アーフー)に対し、私たちが下さなければならなかった「命の選択」。

執筆にあたり、事実を元にしつつも、彼らと過ごした愛しい時間や、言葉にはできなかった想いを、小説という形で昇華させました。 作中に登場する「猫の通訳」のエピソードも、私たちが台湾で触れた不思議な体験に着想を得ています。信じるか信じないかは読者の皆様にお任せしますが、あの夜、私たちの心が救われたことだけは紛れもない事実です。

この物語は、国境を越えて「家族」になろうともがいた、不器用な人間と、小さな騎士(猫)たちの記録です。 今、隣にいる大切な存在――それが人間であれ、動物であれ――を、もう一度強く抱きしめたくなる。そんな温かい気持ちを、皆様にお届けできれば幸いです。

最後に。 海を渡ることができた平平(ピンピン)と安安(アンアン)。 そして、台湾の空の下で私たちを見守ってくれている阿福へ。 ありったけの愛と感謝を込めて。
あらすじ
「台湾に猫を置いていくなら、私は結婚できない」 京都と台北、3000キロの遠距離恋愛。結婚の条件は、3匹の猫全員を日本へ連れて行くこと。 しかし世界一厳しい検疫の壁と180日間の待機期間が立ちはだかる。 言葉の通じない猫たちの拒絶、そして高齢猫・阿福との涙の別れ。 国境を越えて家族になるために戦った夫婦と、小さな騎士たちの絆を描く、実話をベースにした感動の猫小説 ◆テーマ◆ 猫×国際結婚

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