ほうき星になった君を、僕は永遠に探してる

青春・恋愛

蛙田アメコ/著
ほうき星になった君を、僕は永遠に探してる
作品番号
1718879
最終更新
2024/02/29
総文字数
28,630
ページ数
36ページ
ステータス
完結
いいね数
5
 真木和也(まき かずや)は登山鉄道の中で、初恋の人・東条維麻(とうじょう いま)と偶然の再会を果たす。
 しかし、彼女は致死性の高い謎の病に侵されていた。

 激情進行性脳機能不全症候群。
 つよい感情の昂ぶりにより進行する難病。治療法はなく、できることは「感情を昂ぶらせずに生活すること」だけ。

 この残酷な病気の平均余命は五年。
 五年前に突然、和也の前から姿を消した維麻は、その五年目を生きていた。

「──やっぱり死ぬなら、夏がいいよ」

 心から笑うことも思い切り泣くこともなくなってしまった維麻は、和也に自分が死ぬまでに「一生忘れない素敵」を探すように迫る。なかなか見つからない「素敵」を探しながら、心を通わせる和也と維麻にタイムリミットが迫る。

 そんな中、100年に1度しか観測できない周期彗星が地球に迫ってきていた。
 徐々に弱ってきた維麻とともに、和也は天体観測をすることを約束した。
 夜空を見上げる二人の目には、満天の星空が広がる。



 ──だから、僕は探し続ける。
 あの夜、君と共に確かに見つけた「素敵な奇跡」を。
あらすじ
 真木和也(まき かずや)は登山鉄道の中で、初恋の人・東条維麻(とうじょう いま)と偶然の再会を果たす。
 しかし、彼女は致死性の高い謎の病に侵されていた。

 激情進行性脳機能不全症候群。
 つよい感情の昂ぶりにより進行する治療法のない難病だ。

 心から笑うことも思い切り泣くこともなくなってしまった維麻は、和也に自分が死ぬまでに「一生忘れない素敵」を探すように迫る。

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この作品の感想ノート

維麻ちゃんの病を知っても、維麻ちゃんと接する。
そう心に決めても、つい“病人”が過ぎってしまうのは、やけにリアルでした。
まだ中学生でできることも少なくて、もどかしくて、それでも彼女が大切だからと奮闘する和也くんの姿は、物語を追っている私ですらかっこいいと感じたのですから、きっと、維麻ちゃんには眩しく映っていたことと思います。
そしてどれだけ元気に、わがままに振る舞っていても、苦しいことに変わりはなくて。
“フェアじゃない”と嘆く維麻ちゃんに、胸が締め付けられました。
だけど、お互いに“フェア”になれるように過ごした一晩は、これから先、維麻ちゃんよりも長く生きる和也くんにとって、永遠の記憶になるのだと思うと、なんだかロマンチックに感じました。
素敵な物語を、ありがとうございました!

2024/04/04 09:16

この作品のひとこと感想

すべての感想数:12

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