海色の世界を、君のとなりで。
青春・恋愛
完
132
- 作品番号
- 1682716
- 最終更新
- 2024/01/13
- 総文字数
- 129,951
- ページ数
- 28ページ
- ステータス
- 完結
- いいね数
- 132
- ランクイン履歴
-
青春・恋愛30位(2023/02/25)
- ランクイン履歴
-
青春・恋愛30位(2023/02/25)
「───…迎えにきた」
……いつの日か叶うだろうか。
- あらすじ
- 〈成瀬栞〉
蛙化現象に悩んでいる。
息苦しさを抱えながら
平凡な毎日を過ごす高校二年生。
〈星野〉
秘密を抱えたバスケ青年。
乱暴な口調と飄々とした態度で
なぜか栞に絡んでくる。
- 読む
- この作品にいいね!する132
この作品のレビュー
この作品の感想ノート
作品、拝読しました。
やっぱり人間って難しいんだなぁと感じました。
いろいろな感情の持ち方があり、いろいろな過去があり、いろいろな価値観がある。
その主張で人間はすれ違ってしまうことが多い。
けれど栞、星野、可奈たちは、全く違う人間だけど、お互いを尊重している。
この三人の青春は、綺麗で鮮やかじゃない部分があるけれど、海のように青く深いものだと思いました。
関係に名前なんていらない。ただ大切な人と一緒にいることができれば、それでいい。
そんな三人が、これからも大切な人の隣にいられますように。
素敵な作品をありがとうございました。
続き
「言霊」に関してもう少し。深紅さんTwitterでも目標を宣言してたりするし1つの信念であるようにも感じた。この作品が深紅さんの最初の長編作品みたいだけど、だからこそテーマが言霊だったのかな?これに関しては完全に憶測だけれども。
ほんとに最初の長編作品?と思えるくらい凄く凄くステキな作品でした。久々に泣きました。今までも深紅さんの作品大好きだったけれど、この作品でさらに好きになりました!時間を空けてまた読みたいです。
P.S.
2回目も読み終わったので、そのときに感じたこともまとめます。
改めて読んでみて凄く登場人物の描写がきれいだなって感じました。だからこそ作品に引き込まれていったのだと思います。やっぱり可奈が家に行って自分の想いを伝えるシーンは凄く心が揺さぶられる。このシーン、ほんとに大好きです。
また、作品に一貫して登場人物の葛藤が感じた。それぞれの登場人物が想いを相手に伝えるのを躊躇していたけれど、覚悟を持って相手に自分の気持ちを伝えるのは、凄くかっこよかった。
長い旅から帰ってきたような充実感がある、とても素敵な作品でした。今まで読み終わってからもっと早く読んでおけばよかったと思うことがあるけど、その中でも特にこの作品は早く読んでおきたかったと感じた。それくらいいい作品でした。
テーマは主人公の栞がかかっている「蛙化現象」と「言霊」であると感じた。実際にされたら辛いのは想像できるけど栞自身もそうなりたくてなっているわけでもなくて苦しんでいるのが伝わってきたし、それを告白しても受け入れる星野の優しさも丁寧に描かれていたのも印象的だった。人に批判されるような苦しみって簡単に人に相談できないけど、その苦しみや大変さを理解して作品を書いているように感じた。
もう1つのテーマである「言霊」について。自分としてはこちらの方がより作者が伝えたい事のように感じた。栞が作中でお母さんとの出来事をずっと気にして言霊を凄くマイナスの意味でとらえるようになってしまっていたけれど、最終的には星野のおかげで前向きにとらえられるようになってよかったと思う。また言霊や作中での栞を見ていると凄い優しい人物なんだとわかった。相手の事を想えていないと、そもそも相手に対しての言動で後悔したりしないはずだから。1人1人の登場人物が丁寧に描かれていたからこそ自然と感情移入できた。というか気が付いたら感情移入していた、という方が正しい表現な気がする。
それもあってか、もちろんそれだけではないけれど、可奈が栞の家に行って栞と栞のお父さんに真実と自身の想いを伝えるシーンで泣きました。栞のお母さんに助けてもらったのは自分だってことを栞と栞のお父さんに伝えるのは凄い怖かっただろうというのは容易に想像できたし、それでも伝えきったのは凄い!そのあとに可奈が栞のお父さんに対して栞が悲しそうにしているのを伝えたうえで家族に戻って、とお願いしたシーンで泣きました。可奈が本当に栞のことが好きで大切な存在って思っていることが伝わってきた。普段泣いたりとか全然しないけれど、このシーンは無性に感動した。何だろう、言葉にならない感動っていうのかな?
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