【書籍発売記念SS更新】後宮の嫌われ白蛇妃〜推し活をしていたら愛されちゃいました〜
[原題]後宮の嫌われ白蛇妃〜推しのためなら悪意も美味しくいただきます〜
碧水雪乃/著
後宮ファンタジー
21ページ 完
総文字数/ 156,534
ランクイン履歴:
総合:1位(2023/01/20)
後宮ファンタジー:1位(2023/01/17)
白き大蛇と生贄花嫁による禁忌の異類婚姻で生まれた『白蛇の娘』には、〝悪意をあやつる異能〟がある――。
十六歳になったばかりの苺苺(メイメイ)は皇太子妃候補として、絶世の美青年と噂の皇太子がおさめる後宮に召集される。
だが肝心の皇太子は病に臥せっており、後宮には不在。
そんな中、苺苺は真珠色の白髪に紅珊瑚の瞳という美しくも特殊な容姿と、生まれながらに持つ〝悪意をあやつる異能〟のせいで不平等な選定の末に〈最下級妃〉の位を与えられて、灰かぶり離宮に押し込められてしまう。
しかし後宮中から〝白蛇〟と呼ばれて明らかに虐げられる日々の中、苺苺は不遇に屈しなかった。
たとえ離宮付きの女官が皆、初日で逃げ出そうともだ。
「はーっ。ここならついうっかり他のお妃様と鉢合わせして、めくるめく後宮の愛憎劇に巻き込まれる心配もありません。極楽ごくらく! じゃじゃーん、できましたわ! 苺苺特製、木蘭様ぬいぐるみ!」
なんと明るく変わり者の苺苺は、最上級妃となった訳あり幼女・木蘭(ムーラン)を推しとして崇め奉り、最近女官の間で流行している妃嬪応援活動――略して推し活を嗜みながら、全力で異能を使って木蘭に降りかかる後宮妃たちの悪意を祓い、離宮生活を謳歌していたのである。
けれどその全力の推し活が、木蘭の秘密――実は皇太子・紫淵(シエン)が〈怪異に巻き込まれた末の姿〉であることを明らかにしてしまい……!?
「君は俺が木蘭の姿ではなくなった途端に態度が変わるな」
「紫淵殿下は推しじゃないです。不合格ですっ」
美貌の皇太子殿下 × 白蛇と虐げられても前向きすぎる最下級妃の、中華後宮シンデレラストーリー。
◆書籍版は加筆し、後日談を加えた内容になっております。