夏にほどける

青春・恋愛

夏にほどける
作品番号
1790231
最終更新
2026/08/25
総文字数
94,422
ページ数
54ページ
ステータス
完結
いいね数
1
大学には、行かなきゃ駄目ですか。
クラスのみんなと、仲良くしなきゃ駄目ですか。
将来のことは、十七歳の今、決めなきゃ駄目ですか。

「普通でいいのよ、普通で」

そう言われるたび、ずっと思っていた。

――普通って、誰の普通なんだろう。

進路希望調査の第一志望すら書けない高校二年生・岸本沙波が、夏休みに出会ったのは、芝生に寝転んで空を眺めていた大学生・雨宮瑠夏。

小説を書くことが好きで、少し変わっていて、自分の好きなものを大切にしている人。

けれど瑠夏は、沙波がどれだけ迷っても、正しい生き方を教えてはくれなかった。

「僕が答えたら、また誰かの正解になるじゃん」

飲みたいものを、自分で選ぶ。
行きたくない誘いを、断ってみる。
好きな本を、誰かのためではなく自分のために手に取る。

そんな小さな選択を重ねるうちに、沙波の十七歳の夏は、少しずつほどけていく。

そして瑠夏もまた、彼女と出会った夏を、一篇の物語へと綴りはじめていて――。

誰かの正解を選び続けてきた少女と、正解をくれない小説家志望の青年。

これは、「正しい人生」を見つける物語ではない。

まだ何者でもない十七歳が、
「私は、どうしたいんだろう」
と初めて自分に問いかける、ひと夏の物語。
あらすじ
「普通でいい」と言われ、周囲に合わせて生きてきた17歳の岸本沙波。進路さえ決められない夏休み、公園で小説を書く大学生・雨宮瑠夏と出会う。「僕が答えたら、また誰かの正解になるじゃん」。正解をくれない彼と過ごし、沙波は飲み物ひとつから自分で選ぶことを覚えていく。そして瑠夏もまた、彼女との夏を一篇の物語に綴り始めていた――。これは、誰かの「普通」からほどけていく、十七歳の夏の物語。

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