先生を殺した二文字の言葉

ランクイン履歴

ヒューマンドラマ5位(2025/06/29)

ヒューマンドラマ

泉紫織/著
先生を殺した二文字の言葉
作品番号
1750247
最終更新
2026/08/31
総文字数
10,535
ページ数
9ページ
ステータス
完結
いいね数
21
ランクイン履歴

ヒューマンドラマ5位(2025/06/29)

「死ねって言ってはいけません」

 その教育って本当に正しいですか?心の中で誰かを殺すことでしか、自分を肯定できないとしたら、それはいけないことでしょうか?
 自分を救ってくれるとどこかで信じていた憧れの先生が、実はただ逃げているだけの弱い人間だったら——。
 少年少女よ、世の中に蔓延る綺麗ごとに則るのではなく、自分の中で答えを探し出せ。
あらすじ
「先生、どうして死ぬことを選んだんですか。あの時私に言ったことは、やっぱり間違っていたってことですか——」
 涙は流れなかった。ただ、確かに先生と交わした過去のある日の会話が、鮮明に甦ってくる。
 そこには、キラキラした輝く青春などカケラもない。そこにいたのは現状に怒りを燃やし、憧れの人に根底の不満をぶつけるだけの醜い中学生だった。

 私は、綺麗ごとがふわふわと浮いている教室をこの世界から消す。

この作品のレビュー

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この作品の感想ノート

感想ノート、失礼します。

先生の言葉や、信念は間違っていない。
そう思うはずなのに、綺麗ごとだけではどうにもならないことがあるのだと思わされる物語で、どの選択をし、どんな言葉をかけることが正解だったのだろうかと考えさせられました。
きっと、正解はない。
彼女にとっての生きる術を、私の正しさで否定することはできない。
でも、それでも私は、先生と同じ言葉を言うと思います。
人生は、正しさの押し付け合いだから。
だから、他人と異なっている部分について考えることをやめてはいけない。
答えは見つからなくてもいいから、彼女が正しさについて考え続けてくれたらいいなと思います。
彼女の価値観の輪郭が変わっていく瞬間を、圧倒的な文章力で描かれていて強く心に刻まれました。
素敵な物語を、ありがとうございました!

2025/11/17 12:53

リアリティ溢れる人物描写と、無駄の無い精緻なストーリー展開に感動いたしました……短編なのに長編を読んだような密度で、読了後に思わず文字数を確認してしまったほどです。

がつんと心を揺さぶる、まさに「アンチ青春」な作品。素敵な作品をありがとうございました!

2025/06/26 12:07

こんばんはー!凄く面白くて一気に読ませて頂きました…!

自分を取り巻く環境、十代ならではの瑞々しさと残酷さを併せ持つ世界、カーストというもの、そして「死ねとは言ってはいけない」という呪いのようにこびりついてしまったあの言葉。それに藻搔き苦しむヒロインの心情が、描写が丁寧な分だけ痛い程に伝わってきました。

でも、私はどちらかというとキラキラとした物語よりもこういった読み手にも痛みが伴う物語が好きで、泉さんの物語を読ませて頂いてああ好きだあって凄く思いました…!✨痛みを伴いながらも何かしらのかたちで登場人物たちが救いを見出した時の物語の方が、よりひかりの輪郭がくっきりとみえて好きなんです。

最後の、自分の人生も何もかもを犠牲にしてでも自分を苦しめたあの言葉と世界、そして先生に刃向かおうとするラストも好きでした。もう二度と、私たちのような人間を生み出させないという主人公の決意の表れにも感じ取れて、これもひとつの救いなんだなって凄く思いました。

ほんとに素敵な物語を読ませて頂けて幸せでした。泉さん、ありがとうございます⭐

2025/05/31 21:36

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