窈寵のアモル

ヒューマンドラマ

日三十 皐月/著
窈寵のアモル
作品番号
1605190
最終更新
2020/06/27
総文字数
29,532
ページ数
10ページ
ステータス
完結
いいね数
2
ランクイン履歴

総合23位(2020/06/20)

ランクイン履歴

総合23位(2020/06/20)

いつからこの毎日を繰り返しのように感じて、それが心地良いことに気が付いたのだろう。

小さな僕が、絵本を繰り返し読んでいる。
大人になった僕は、今その絵本を描こうとしている。
誰かがまた繰り返し、擦り切れるほど読んでくれるように。

頭の中の世界は、僕だけの世界だ。
世界が色づいていくのを楽しむ。その時間が僕にとってどれだけ幸せで、切ないことか。
想像し、空想するということが、どれだけ不思議で特別なことなのか。

そうして細部に至るまで仕上げた時、僕だけの世界はループする。
一つの終わりを迎えた世界は、また新たに始まったかのように表紙へ戻るのだ。

僕はいつだってそれを、永遠の象徴かのように思う。


だからこそ僕は、絵本を描き続ける。
これまでは永遠であり、そして今という未来さえ、

永劫続きますようにと。


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