片付けられない私と不思議な猫の話

ランクイン履歴

ヒューマンドラマ42位(2025/12/04)

ヒューマンドラマ

片付けられない私と不思議な猫の話
作品番号
1767362
最終更新
2025/12/04
総文字数
31,994
ページ数
20ページ
ステータス
完結
いいね数
0
ランクイン履歴

ヒューマンドラマ42位(2025/12/04)

「タス……ケテ」
 ザァァァと冷雨が降り注ぐ、仕事からの帰り道。
 自然公園より聞こえてきた、今にも消えそうな声。
 誰かが助けを求めていると公園中に入っていった私は、木の枝に尻尾が引っ掛かり、降りられなくなってしまった黒い成猫を見つけた。

 雨でびしょ濡れになった猫をワンルームの自室に連れて帰り、バスタオルでパサパサと拭いていく。
 すると猫はウトウトし、丸くなって眠りだす。

 今にも引きちぎれてしまいそうな、脆い首輪。スラっとした、痩せ細り具合。
 その姿から野良猫だと察した私は、猫を飼う決意をした。

 次の日。私は猫に、自分が飼い主になると伝える。
 だけど猫は毛を逆立て、尻尾を膨らませ、明らかに威嚇してきた。
 意味が分からなくて必死に引き留めようとすると、「埃がいっぱいニャ! 白猫になりたくないニャアアアアアー!」と怒らせてしまった。

 ポカンとなってしまうと、やってしまったと後悔する声が聞こえて、猫は背を向けてテケテケと歩きだす。

 だから一緒暮らそうと提案をした。
 だけどツンツン猫は、部屋を片付けたら遊びに来るぐらいなら良いとプイッとする。

 こうして始まる、私と猫とのお片付け大作戦。

 ──だけど、物が捨てられない私にとって、それは簡単なことではなかった。

あらすじ
坂本真奈美、27歳。11月の寒空の下で黒い成猫を助け、引き取る決意をする。
しかし猫には不思議な力があり、「こんな汚い部屋は嫌」だと拒否してくる。
猫が喋ったと呆然とする真奈美に対し、猫は「やってしまった」と出て行こうとする。
真奈美はそれでも一緒に暮らそうと提案し、猫は部屋が綺麗になったら立ち寄っても良いと話す。
こうして始まる、お片付け大作戦。
果たして真奈美は、猫とモフモフ生活を送れるのか?

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