溺れる青とキミの声

青春・恋愛

溺れる青とキミの声
作品番号
1745052
最終更新
2025/02/27
総文字数
69,993
ページ数
22ページ
ステータス
完結
いいね数
1
ーー夏休み最終日、先輩は僕の前からいなくなった。

伝えたい事は山程浮かんでくるのに、言葉にしようとすると上手に話せない透真は、廃部寸前の文芸部で一人、変わらない日々を過ごしていた。
ある日、誰もいないはずの部室に行くと、長い黒髪を靡かせた一人の少女が窓際の席に座っていた。

「私、日向 千夏! よろしく。後輩くん!」

いきなり現れた先輩は、どこまでも明るくて自信に溢れていた。
そんな先輩に振り回されて過ごすのにも慣れた頃、口下手であることにコンプレックスを感じていることを打ち明けると、先輩は意外な提案をした。

「小説を書いてみない?」

言葉が出なくて黙ってしまうなら、文章にしてしまえばいい。そう言った先輩に背中を押されて、小説と向き合うことで透真は段々と自身の問題へと向き合っていく。

尊敬か、恋愛感情か自分でも分からないまま、先輩に惹かれていく透真。先輩と過ごす時間が、かけがえのない大切な時間へと変わっていく。

「……このまま時間が止まっちゃえばいいのに」

そう言った先輩は、夏の終わりに姿を消した。

#イラスト/ノーコピーライトガール 様
#完結保証 #全22話 #毎日21時更新

この作品のレビュー

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この作品の感想ノート

初めまして。作品拝読しました。
文芸部の後輩と、不思議な先輩が繰り広げる温かな時間がとても胸に染み入る、素敵な作品でした。普通の青春恋愛小説家と思いきや、中盤で先輩についての謎が出てきて、まさかそんな真相が隠れていたとは!と驚かされる部分があり、非常に面白かったです。
また、一つ一つの言葉の表現も詩的で魅力的で、読みやすくて最後まですっと読んでしまいました。
ラストの展開はどちらも好きです!読者としてはやはり再会を求めてしまいますが、一つ目のラストも想像を掻き立てられるので良いなと思いました。
素敵な作品をありがとうございました。

2025/03/28 15:00

この作品のひとこと感想

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