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【9/10コミカライズ】ナナイロ雷術師の英雄譚―すべてを失った俺、雷魔術を極めて最強へと至るー
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 産声が聞こえた。  不思議なことに、その声は自分自身の意識にも強く残っている。  喜んでいるのは両親だろうか?  未発達の視界ではボヤけてよく見えないけど、とても嬉しそうに笑っているのは伝わる。 「見たか今の!」 「ええ、間違いないわ」 「赤ん坊でこれ程の魔力を持って生まれるとは! この子は間違いなく神童になる。いや、もしかすると我が一族から百年ぶりに『|聖域者《パラディン》』となれる逸材だ!」  赤ん坊の名前はリンテンス。  由緒正しき魔術師の名門、エメロード家の次男として爆誕。   その五年後。  両親の期待に応えるように成長し、神童と呼ばれるようになった。 「リンテンス! 次は炎の魔術だ!」 「はい!」  心臓と同じ高さ、場所は逆。  右胸を起点にして、生成された魔力を循環させる。  循環させた魔力は、術式を介すことで様々な効果を発揮する。  例えばこんな風に―― 「炎の檻よ」  燃え盛る炎を生成し、縦横を重ねた檻を形作る。  攻撃と拘束、二つの意味を持つ魔術。 「どうですか? 父上」  タラっと汗を流す父上。  ニコリと笑い、俺に言う。 「完璧だ、リンテンス」 「ありがとうございます!」  五歳になった俺は、父の指導のもと魔術の訓練に勤しんでいた。  初めて魔術を使ったのは三歳の頃。  文字の読み書きや一般教養を習うついでに魔術の基礎を学び、こっそり独学で実践訓練をしていたら、父上にバレてしまった。  怒られたとかはなくて、むしろものすごく褒められた。  三歳で魔術が使えた者など、歴史に名を遺す偉大な魔術師たちでも僅かしかいない。  この頃からだったと思う。  俺、リンテンス・エメロードが神童と呼ばれるようになったのは。  さらに月日は流れ――
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災厄はどこにいる?
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総文字数/18,874

異世界ファンタジー6ページ

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――災厄。 それは最古の占星術師がその生涯最期に遺した予言の中だけの存在。 ただの作り話だと思われていたが、千年以上経った現代において世界中の占星術師が同時にその災厄の出現を予兆した。 災厄を手に入れた者は時代の覇者となる。 最古の予言を信じて動き出すの各国の王や支配者達は災厄が出現したとされる魔境の樹海へと部隊を向ける。 動乱の時代が間近という情勢の中、誰よりも先んじて魔境の樹海へ入っていたのは数年前に騎士の称号を剥奪され、辺境の村で暮らしていたゴレスという覇気のない男だった。 ――俺は一体、何をしているのだろう。 民を守る義務も騎士の誓いも過去のもの。 自分の足が何に突き動かされているのかもわからず、樹海を進んだゴレスの前に現れたのはただの赤ん坊だった。 瘴気が立ち込め、魔物が跋扈するただの赤ん坊がいるはずのない場所。 樹海の真ん中で遊ぶ赤ん坊をゴレスは無意識に助けてしまう。 世界を揺るがす凶兆は、無垢な笑顔でゴレスに笑いかけていた。 「本当に……俺は一体、何をしているんだろうな」 ぎこちない笑顔を浮かべながら、ゴレスは自問し続ける。 何が正しいのか。何が間違っているのか。災厄と呼ばれる赤ん坊を腕に抱きかかえながら。 世界中の欲望を敵に回す逃亡劇が今始まる。
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これは、落ちこぼれだと思われていた魔術師の少年が、自身の能力と可能性に気づき、努力の末に自分の居場所を見つける物語。 無事に完結しました!
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時は大正。 帝都が暗澹(あんたん)としていた頃。 没落した呪術師一族の娘、秋鈴小夜(あきすず さよ)は、両親から望まぬ結婚を強いられていた。 妾の子ゆえ蔑まれてきた小夜に争う術はなく、敵対する呪術一家、東雲(しののめ)家へ嫁がされる。 しかし縁談の相手ーー東雲千賀高(しののめ ちかたか)は平和主義で、誰よりもやさしく小夜を迎えてくれるのだった。 穏やかな結婚生活を送る小夜。 そんなある日、彼女たちの前に小夜の義妹ーー雪音(ゆきね)が現れ、再び小夜の心をかき乱す。 同時にその裏では、奇怪な獣憑き事件も発生し、千賀高を悩ませるのだった。 心を折られた少女と天才呪術師との恋のお話です。
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落第魔導師、異世界に技術革新を巻き起こす【シナリオ】

総文字数/57,129

異世界ファンタジー6ページ

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8/2 グラスト大賞応募規約で認められる範囲で、誤字脱字の修正
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3年間、描き続けたら本人にバレました。
光野凜/著

総文字数/31,900

BL8ページ

第3回ずっと見守りたい♡BL短編コンテストエントリー中
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俺には秘密がある。 それは、サッカー部エース・翔太を毎日スケッチしていること。 放課後、美術室の窓からグラウンドを眺めては、汗だくで走る翔太の姿を描いていた優。 しかしある日、そのスケッチを本人に見られてしまう。 「……これ、俺?」 終わったと思ったのに、翔太はなぜか嬉しそうで、それ以来、美術室に通ってくるように。 “描きたい”だけだったはずなのに、近づくたび描けなくなる。 窓越しに始まった片想いが、少しずつ動き出す青春BL。
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神様のミスでひとりぼっちの赤子として異世界転生したライラ。お詫びにと規格外の魔力を開花させてもらい、レッサーパンダの従魔・モーニャと4歳まで何不自由なく暮らしていた。ライラが「森の魔女」「破壊の幼女」と巷で噂のちびっこ冒険者として活躍していたある日。 ライラは生き別れた父と再会する。しかも彼は「氷の魔術王」と恐れられる国王アシュレイだった!? 突然王女になってしまうも、そんなことはおかまいなし。とっておきの爆裂薬でS級魔物をあっさり討伐したり、世にもおいしい魔物料理を振舞ったり、お手製エリクサーで隣国の竜騎士団長を救ったり。 自由で規格外なライラに、アシュレイは次第に絆されていく。アシュレイの卓越した魔術×ライラの魔法薬のコンビ技で国の問題を次々解決していき、王国の闇に立ち向かう! 【魔法薬オタクな天才幼女×クールで親バカな天才魔術王】な最強の父娘、異世界で無双しちゃいます!!
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勇者候補として育てられた少年・エリオットは、補助魔法しか扱えないことを理由に「役立たず」と烙印を押され、勇者パーティーから追放されてしまう。 居場所を失い、王都の片隅でさまよう彼が目にしたのは、群衆の前で断罪され、婚約破棄を言い渡される伯爵令嬢・シンシアの姿だった。 誰からも見捨てられ、悪女と罵られる彼女。 しかしシンシアは誇り高く、孤立を恐れず毅然と立ち続けていた。 その姿にかつての自分を重ねたエリオットは、広場に現れた暴走魔獣から彼女を庇い、共に戦うことになる。 地味な補助魔法しか持たないはずの彼の戦術眼と判断力は、強大な魔獣を退ける決め手となった。 「ちょうどいいわね。あなた、私の護衛にしてあげるわ!」 出会いは偶然、始まりは強引。 役立たずと悪役令嬢――居場所を失った二人は、やがて辺境の地で新たな日々を築いていく。 互いの傷を抱えながらも支え合い、やがて訪れる陰謀と再会の中で、彼らは“必要とされなかった者たち”の逆転劇を描き出す。
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虹の粒よりきらめいて

総文字数/16,984

BL8ページ

第3回ずっと見守りたい♡BL短編コンテストエントリー中
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美術部の部長で三年生の廣田遼(ヒロ部長)は、大会に出す作品のモチーフを決めかねていた。部内締め切り間近のある日、校内でシャボン玉を吹いていた森山大斗(ヒロト)に気付き、声をかける。 ヒロトの幼い雰囲気に引き込まれ、創作意欲を刺激された遼は、彼をモチーフに作品作りに励む。口の悪いヒロトは、実は以前から遼のことを認識しており、ある事件から、帰宅部のまま美術室に入り浸るようになり、次第に距離を近づけていく。 名前はありませんが、女子キャラ、非CP男子との会話が多めです。
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鬼と対抗する霊力を持つ術師華族。 彼らは、その力を用いてこの国を鬼の手から守っている。 治癒・解呪を得意とする卯月公爵家の娘、乃彩(のあ)は、高校3年であるにもかかわらず、離婚歴がすでに4回もあった。 そんな彼女は、学校の帰り道にとてつもなく強い呪いを受けている男性と出会う。 彼は睦月公爵家当主の遼真(りょうま)。このまま放っておけば、この男は一か月以内に死ぬ。 それに気づいた乃彩は、遼真に「わたしと結婚してください」と迫っていた――
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学術都市ドニミオリア。高等部へと入学するためにやって来たシンシアは、ここが自分が前世読んでいた小説の舞台であることを思い出した! 悲劇のラスボスディミトリ・リズウィンは、若くして死んでしまった前世でただ一人の人生の潤いだった。まだ小説ははじまっていないけど、ダーフエルフの血が入っているだけで迫害され、何も悪くないディミトリはこのままだと悲劇のラスボスになってしまう。 生まれ変わったシンシアは、小説の序盤で死んでしまうモブキャラだった。けど、ディミトリがピンチの時に、自分に残された生命力を使って同化出来ることに気がついた。 どうせ死んでしまう運命なら……大好きな推しのラスボス、ディミトリを幸せにしてあげたい! 大好きな推しキャラの居る世界に生まれ変われたモブ令嬢が、不運過ぎて性格が良すぎるため闇堕ちするはずの悲劇のラスボスを力ずくで救い出すお話。
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宮廷に聖女として務めているスピカ。 彼女は圧倒的な治癒魔法の才能で国民たちのために尽力してきた。 その成果を認められて第二王子との婚約も決まっていたが、突然転機が訪れる。 「ポーション技術の発展により聖女の力は不要となった。今すぐに宮廷から出て行け」 治癒効果を持つ魔法薬『ポーション』の普及によって、聖女の治癒魔法は必要がなくなった。 そのため別の人を愛していた婚約者の第二王子から解雇宣告と婚約破棄を受けて、スピカは途方に暮れることになる。 それでもまだ誰かの傷を癒してあげたいと思っていた彼女は、流行りに乗って自分でもポーションを作ってみることにした。 すると…… 「私のポーション、なんかおかしくない?」 聖女の魔力が宿ったポーションは規格外の効力を発揮! 売り出した途端に大反響! 隣国の第一王子がやって来て高待遇で宮廷にご招待!? やがてスピカの作ったポーションは『聖女の秘薬』と呼ばれて話題になり、その噂は元婚約者の耳にも届くことになって……
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秘色の医術師~旅する医術師、都を救う~

総文字数/101,257

和風ファンタジー33ページ

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綾子は兄と妹と3兄妹で旅をする医術師。父が使っていた医術道具を作る職人を探して、央ノ都と呼ばれる大きな町にたどり着く。ひょんな出会いから都で診療所を開くことに。都で医術師として様々な病気に出会い、治療していく。様々な出会いの中で、父と母の過去が明らかになっていく。腕のいい父が、なぜ都ではなく小さな里で医術師をしていたのか。優しく穏やかだった母の隠された出自とは。医療をテーマにした転生二世たちの和風な異世界ファンタジー。
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普通の生活をしてみたい。 魔術師としての極みに到達した男が抱いたのは、そんなありきたりな願いだった。 彼が望んだのは、弟子達の作り出した技術により変わった未来での生活。 弟子達が生み出した魔術を利用した道具。魔術機。 それは将来、一般家庭まで普及して、生活を変えるだろう。 それによって様変わりした世の中を見てみたい。 そして、魔術にどっぷり使っていた今とは違う生き方をしてみたい。一市民として暮らしたい。 寿命の近づいた男は、その欲望に対して忠実に動いた。 使ったのは『新生の魔術』。すなわり、生まれ変わりである。 百年以上の時を経て、すっかり文明的になった世界に、最強の魔術師が復活する。 マナールと名前を変えた男。 彼が訪れたのは、様変わりした世界で最も危険な街だった。 魔術機によって便利になった社会。 巨大な魔境に挑む人々。 その隣に位置する危険すぎる街。 更には貴族以上に権力ふるい、好き勝手する魔術師達。 それらを尻目に、マナールは『普通の生活』目指して、活動を開始する。 宿の確保。 就職活動。 住宅状況の改善。 貯金。 大家の女の子とのお出かけ。 たまに人助け。 地道に生きようとするマナール。 しかし、大きすぎる力は、常に何らかのトラブルを呼び寄せる。 世界一危険な町の魔術師達が彼を放っておかない。 たまに見え隠れする、師匠の差し金。 あとなんか、普通に降りかかるトラブル。 「私は普通に暮らしたいだけなのに! なんでこうなるんだ!」 本人の意志を無視した出来事に、頭を抱えながらもマナールは力尽くで切り抜けていく。 果たして彼は、平穏な生活を手に入れることができるのか。 ついでに、マナールが動く度に神経をすり減らす領主代理の胃は無事でいられるのだろうか。 魔術師の街で、今日も最強の魔術師が(結果的に)大暴れする。 本人の望みとは裏腹に。 ※8月にグラストノベル様より書籍化予定です。
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どうせ誰にも愛されないー喪失令嬢と失恋術師の災婚ー

総文字数/119,559

和風ファンタジー2ページ

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あなたさえ幸せであればと祈る私をどうかお許しください 愛されないことなんてとうに知っている。私は弁えている。だってあの人は愛した人がいるのだから──常に喪服のような黒着物を纏い忌み嫌われる令嬢、野菊(のぎく)。周囲から優秀だと認められ愛されていた姉を亡くした彼女は、複雑な想いを抱えながら生きていた。そんな彼女は国で有数の術師である白蓮(びゃくれん)と幼少に微かな接点を持ち、以来密かな恋心を抱えていたが、一介の令嬢と国と関わる白蓮には果てしない距離がある。同時に白蓮は国を統べる帝の分家の令嬢と婚約が決まっており、想い合っているのは有名な話だった。しかしながら白蓮の婚約者である令嬢が彼との一方的に婚約を破棄し、彼への罰として「忌み嫌われている野菊」との結婚を白蓮に命じる。 これは国で契約された逃れられない結婚であり、白蓮にとっては災いのような婚約だ。弁える野菊だが、一方的な婚約破棄の一件ですべてを失い絶望した白蓮は、かつての優しさはとうに消え別人のように野菊を拒絶し──
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 トゥールは代々優れた魔法使いを輩出するブラバース伯爵家の一人息子だった。当然のように、優れた魔法の才能と膨大な魔力を持って生まれてきたのだが、同時に極度の虚弱体質でもあった。  低級魔法であっても一度使えば貧血を起こすか気を失うため、魔法使いとしては全く使い物にならない。一族は早々にトゥールに落ちこぼれの烙印を押し、辺境の書庫代わりとなっていた屋敷へと軟禁する。  相変わらず魔法こそ使えないものの、トゥールは屋敷に所蔵された魔術書や禁術書などで知識を蓄えていく。  そして数年が経ったある日。  ブラバース家の正当なる後継者が決定したことにより、長男であるトゥールは邪魔者――もとい、用済みに。  自分の命を狙う刺客に殺された侍女の身体を使用し、禁術を用いて人体を生成。丈夫な身体を作り上げる。  新たな身体(幼女)を得たトゥールは伯爵家を見返すため、一族が見下す魔剣士として成り上がっていく。
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※第9回noicomiマンガシナリオ大賞【ノベマ!】に応募させていただく作品です。 シナリオ形式のため、普段とは異なる書き方をしています。読んでくださる方は、その点ご了承ください。 「唯一無二の関係の和風シンデレラファンタジー×異能バトル」です! キャラをイメージいただくためにも、基本的な世界観とビジュアル説明つきで登場人物をご紹介します。 舞台:和國(わこく)の都、白苑(はくえん)京 妖術使いが重宝される国。この国の妖術使いはそれぞれ「魂脈(こんみゃく)」という自身のオリジナル妖術を持っており、大別すると水、火、緑、光、風の5つの基礎魂脈、そして氷の応用魂脈に分けられる。基礎魂脈は何かしらを「生成」する方向性の妖術だが、応用魂脈は「状態変化」であるため、異質で特殊。 <登場人物> 常盤花蓮(ときわかれん):緑の妖術における名家、常盤家の長女。双子の片割れとして生まれるが、魂脈を見分ける見魂(けんこん)の儀で無能だと判断されてしまう。さらには、妹の芙蓉がその妖術で生み出した花畑に、花蓮が触れた途端、花々は生気を失い枯れてしまった。以来、「忌み子」として使用人扱いを受けている。夜空のような深い青紫色の髪に金色の瞳。呪いを封じるためと言われ、専用のチョーカーと手袋を付けさせられている。 常盤芙蓉(ときわふよう):花蓮の双子の妹。緑の妖術を使いこなし、妖魔討伐訓練校でも極めて良い成績を修めている。ストレス発散に花蓮をいじめ抜き、チョーカーを首輪に見立てて「家畜」と呼んでいる。明るい茶髪にペリドットの瞳。 薄氷一朔(うすらいいっさ):帝の勅命で妖魔討伐軍隊隊長を張っている。応用魂脈である氷の妖術を扱う名家、薄氷家の次期当主であり、その出自と立場から、一目置かれている。そのオリジナル妖術は「氷理創術」という非常に強力なもので、完全無欠と思われているが、実はその能力には代償があって……? 白銀に輝く髪に薄水色の冷ややかな瞳。誰もがはっと息を呑むほどに容姿端麗。 五十嵐涼(いがらしりょう):妖魔討伐軍隊副隊長。風の妖術を扱う名家、五十嵐家の出。一朔を慕っており、仲がいい。おちゃらけキャラだが、戦闘能力は抜群。冷たい返答で部下を怖がらせる一朔の緩衝役。紫髪に赤紫の瞳、長い睫毛の繊細で儚げな美人顔。軍服を勝手に改造して着崩している。右耳に金色のピアス。
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 殴らない回復術師は役立たず——そんな言葉で追放された。剣も派手な魔法もない。私に残ったのは、薬草の知識と土の匂いだけ。  辺境の荒れ地に小さな畑を拓き、ミントとセージ、アザミを植える。風が変わる。最初の客は、迷子の旅人。切り傷に塗った軟膏がよく効いたらしい。二人目は、眠れぬ商人。カモミールの茶で眠り、笑って帰った。  噂は“効能”を連れてくる。いつしか畑の脇に石が積まれ、祈りの言葉が刻まれた。私は神官ではない。でも、生活には“回復”が要る。だから私は、寝床を増やし、簡易診療を整え、旅人に仕事を分けた。  畑は市場になり、通りは巡礼路へ。商人は香草を仕入れ、吟遊詩人は“土の聖歌”を歌う。神殿が手を伸ばしてきたとき、私は笑って断った。「ここは畑です。神殿ではなく、台所と寝床の延長です」  やがて勇者たちも訪れる。彼らの目に映る私は、戦わない、でも世界を“軽くする”術師。ざまぁは叫んで得るものでなく、静かに機能するものでいい。畑は今日も、誰かの心拍をゆっくりにする。
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