希望通りの声を手に入れるのにそう時間はかからなかった。気のせいか、喉仏も出ているように見えたけど、やせれば誰だって喉仏は出るのだと気づいた。
いつの間にか、彼女を好きになったから、というより、もともと自分は男だったのだという意識の方が強くなっていた。
ある日の夜、中学生以来会っていなかった奴が家に帰ってきていた。その姿を見て涙が止まらなくなった。彼は決して大きい方ではなかった。なのに大学を出て戻ってきた彼は一気に背が伸びて、〝大人の男〟になっていた。こちらは女の中でもさらに背が低いのがコンプレックスだったのに、見せつけられた気がした。本物の男ならこれくらい普通だ、と。悔し涙が後から後から流れた。
彼女のことを好きかどうかも分からなくなっていた。
これは本当に恋なのか、単なる独占欲が強すぎだったのか。
考えるうちにどちらでもよくなってきた。
ただ自分は男だ。それだけが確かなものとして残った。
いつの間にか、彼女を好きになったから、というより、もともと自分は男だったのだという意識の方が強くなっていた。
ある日の夜、中学生以来会っていなかった奴が家に帰ってきていた。その姿を見て涙が止まらなくなった。彼は決して大きい方ではなかった。なのに大学を出て戻ってきた彼は一気に背が伸びて、〝大人の男〟になっていた。こちらは女の中でもさらに背が低いのがコンプレックスだったのに、見せつけられた気がした。本物の男ならこれくらい普通だ、と。悔し涙が後から後から流れた。
彼女のことを好きかどうかも分からなくなっていた。
これは本当に恋なのか、単なる独占欲が強すぎだったのか。
考えるうちにどちらでもよくなってきた。
ただ自分は男だ。それだけが確かなものとして残った。



