下校時間。昨日の吹雪が嘘のように良く晴れ、地面は雪が硬い氷になってキラキラと光っている。
奈々子と美希はバスに乗った私に手を振ってくれ、私も窓ガラス越しに返す。
二人は高校から徒歩二十分の距離に住んでるからバスを待つことをしなくて良いのに、私の乗車時間に合わせて一緒に帰ってくれている。
なんて、優しいのだろう。
山里高校は地元の子が多く、私みたいな部外者は珍しい。そんな私に声をかけてくれたのが、奈々子と美希だった。
三人グループなんて難しく、二人一組にならないといけないとかあるのに、そうゆうのは順番にしてくれて私を絶対に除け者にしようとしない。
二人は家が近く、幼馴染で、そのままで完成された関係だっただろうに。
……なのに私は、今日嫌な態度を取ってしまった。
どうしよう。嫌われたかもしれない。
今頃、悪口を言われているかもしれない。
クラスの子、私のこと見てなかった? 睨まれてないよね?
だって私は、あんなにも優しい奈々子と美希の気持ちを汲み取れない人間なんだから。
あれから三年が経とうとしているのに、私はいまだに中学生の頃を引きずってる。
誰にもこの辛さも苦しみを吐き出せず、疑心暗鬼になって勝手に自分を追い込んでいる。
二人は本当に優しくて、クラスの子たちもみんな気さくで、部外者である私を受け入れてくれているのに。
一緒に居るとすごく落ち着くし、もし私がイジメに遭っていたことを打ち明けたら、真剣に話を聞いてくれるだろう。
……でも、話せない。話したくない。
イジメられていた過去があるなんて、そうゆう人間だったなんて絶対に知られたくない。
だから、私はスマホを手に取る。
ここだったら、誰も私だと分からない。
中学生の頃にイジメに遭ってたこと、そのキッカケになった子に謝られたら許せるか? みたいな感じで匿名掲示板に相談してみた。勿論、年齢とかの情報にはフェイクを入れたけど、イジメの内容はありのままを書き込んだ。
一つ二つコメントがあればと思うぐらいだったのに、予想に反してコメントは百七十二件も来ていた。その内容は。
『何、そのカス? 地獄に堕ちろ!』
『女の執念、怖っ! ワイも元イジメられっ子だが、とっくに忘れてたわ』
『虐めの証拠はありませんか?社会的制裁をするべきです』
『今を生きるべき。そいつらより幸せになってやれ!』
雅への悪口、私への悪口、復讐を促すもの、過去を忘れて生きるべき。
ほとんどが、ただの憂さ晴らしのようだ。
質問者権限で関係ないコメントを消していくと、残ったのは五十二件。どこにでも嫌なことをしてくる人はいる。そうゆうことだろう。
『普通の人はいじめなどしません。あなたに落ち度があったのではないですか?よく思い出してください』
「……落ち度」
気付けばスマホを強く握り締めていた。
そんなの何十回も、何百回も考えたよ!
だけど、分からなかったの!
奈々子と美希はバスに乗った私に手を振ってくれ、私も窓ガラス越しに返す。
二人は高校から徒歩二十分の距離に住んでるからバスを待つことをしなくて良いのに、私の乗車時間に合わせて一緒に帰ってくれている。
なんて、優しいのだろう。
山里高校は地元の子が多く、私みたいな部外者は珍しい。そんな私に声をかけてくれたのが、奈々子と美希だった。
三人グループなんて難しく、二人一組にならないといけないとかあるのに、そうゆうのは順番にしてくれて私を絶対に除け者にしようとしない。
二人は家が近く、幼馴染で、そのままで完成された関係だっただろうに。
……なのに私は、今日嫌な態度を取ってしまった。
どうしよう。嫌われたかもしれない。
今頃、悪口を言われているかもしれない。
クラスの子、私のこと見てなかった? 睨まれてないよね?
だって私は、あんなにも優しい奈々子と美希の気持ちを汲み取れない人間なんだから。
あれから三年が経とうとしているのに、私はいまだに中学生の頃を引きずってる。
誰にもこの辛さも苦しみを吐き出せず、疑心暗鬼になって勝手に自分を追い込んでいる。
二人は本当に優しくて、クラスの子たちもみんな気さくで、部外者である私を受け入れてくれているのに。
一緒に居るとすごく落ち着くし、もし私がイジメに遭っていたことを打ち明けたら、真剣に話を聞いてくれるだろう。
……でも、話せない。話したくない。
イジメられていた過去があるなんて、そうゆう人間だったなんて絶対に知られたくない。
だから、私はスマホを手に取る。
ここだったら、誰も私だと分からない。
中学生の頃にイジメに遭ってたこと、そのキッカケになった子に謝られたら許せるか? みたいな感じで匿名掲示板に相談してみた。勿論、年齢とかの情報にはフェイクを入れたけど、イジメの内容はありのままを書き込んだ。
一つ二つコメントがあればと思うぐらいだったのに、予想に反してコメントは百七十二件も来ていた。その内容は。
『何、そのカス? 地獄に堕ちろ!』
『女の執念、怖っ! ワイも元イジメられっ子だが、とっくに忘れてたわ』
『虐めの証拠はありませんか?社会的制裁をするべきです』
『今を生きるべき。そいつらより幸せになってやれ!』
雅への悪口、私への悪口、復讐を促すもの、過去を忘れて生きるべき。
ほとんどが、ただの憂さ晴らしのようだ。
質問者権限で関係ないコメントを消していくと、残ったのは五十二件。どこにでも嫌なことをしてくる人はいる。そうゆうことだろう。
『普通の人はいじめなどしません。あなたに落ち度があったのではないですか?よく思い出してください』
「……落ち度」
気付けばスマホを強く握り締めていた。
そんなの何十回も、何百回も考えたよ!
だけど、分からなかったの!



