同じ日の違う記憶

「雅! オッハー!」
 朝のアイサツが終わると、次に私が口を開くのはバイバイの時だろう。
 尚美、真凛。同じ高校で、今現在も交流が続くなんて、中学一年生のハブられていた私が聞いたら信じられないんだろうな。
 行きたかった総合学科の高校を諦めて、自分の学力と合っていない高校を選ばないといけなかったなんてね。

 私はあれから、ずっと「補欠」扱いだった。
 片方が休んだり、委員会とか当番とかで抜ける時に一人にならない用。二人はよくケンカするけど、その時に一人にならないために連れ回される、私はそれだけの存在なんだ。

『あの笑い方見たぁ? キモって引いたしー!』
『マジで公害レベルだよねぇ。死んだら面白いのにぃ』
 こないだ、委員会の仕事を終わらせて戻って来た時に聞いてしまった。
 普段、二人の会話はそこまで盛り上がってないけど、湧き上がるテーマが一つだけある。悪口大会だ。
 悪口を言うことで絆を深めている二人。そんな人たちと絡んでいる私と、仲良くなりたいと思う子なんかいるはずもない。
 最近、委員会の仕事で別のクラスの子と仲良くなりかけていたけど、私が二人と一緒にいると知ったようで、避けられるようになるぐらいに。それぐらい、二人は悪い意味で有名だった。
 仲良くされそうな子には避けられ、クラスに戻ってきたら笑い方のことで陰口を叩かれる。
 なんかもう、全てが嫌になった。