転校生 ~鏡の中のちせ~

青春・恋愛

転校生 ~鏡の中のちせ~
作品番号
1789048
最終更新
2026/08/11
総文字数
91,969
ページ数
8ページ
ステータス
完結
いいね数
0
毎朝五時半に起きて、竹箒で同じ参道を掃く。
掃いても掃いても、楠の葉は落ちてくる。終わりがないことは、小学校に上がる前から知っていた。
石段を降りる途中で、一度だけ空を見上げる。
飛行機雲には行き先がある。俺にはない。
――その夏、俺の隣に、百年前から誰かを待っていた娘が立った。
彼女は空を指して、こう言った。
「慶祐さま。空に、道ができております」
あらすじ
宮部慶祐、17歳。長崎の神社の跡取りで、家を出てパイロットになりたい。
三年ぶりに東京から帰ってきた幼馴染は、俺の知らない顔をしていた。
雨の夜、俺の一言があいつを石段から突き落とす。
同じ刻、蔵の桐箱から出てきた古い手鏡が、白い光を放った。
『……見つけた』
百年前の少女の声だった。

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