おずおずと切りこんでみる。けれども、

「野球選手って……子供じゃないんだから」

間髪いれず即答。苦笑を交えて。

 その苦笑に、思わずわたしは赤面した。わたし、かなり馬鹿なことを訊いたのかもしれない、と。

 でも正直のところわたしにはよくわからなかった――果たしてわたしの質問が子供じみたものだったのかどうか。プロ野球の世界なんて、何も知らないのだから。

 どうにも判断のしようのないわたしは

「そ、そうだよね。子供みたいなこと言っちゃったね……失礼しました」

と、慌てて俯きながら発言を撤回した。

 それからしばらく、気まずい沈黙が流れる。

 どうしよう、かなり触れちゃいけないことをわたしは聞いてしまったんだろうか……などなど、葛藤を繰り広げていると、

「今のところは大きい商社に入りたいと思ってる」