さすがにそれはないでしょ!

 思わず大声をあげてしまい、周囲の客が一斉にわたしを振り向いた。

 相変わらず子連れの主婦ばかりの店内だったけれど、騒ぎ立てる子供よりもわたしの叫びは大きかったようだ。

 松本くんは苦虫を噛みつぶしたような顔をして、

「うーん、外見じゃないんだけどね」

ポリポリと頭を掻く。それから口ごもりつつ、

「……仲が、よさそうだし……」

途切れ途切れに聞こえてきたのはそのフレーズだけ。