小神は続ける。

「その能力がどうして星野さんの中に存在するのかは私にはわかりません。その謎を解明すべく私は大学で研究に打ち込みたいと考えているほどなのですが」

 唐突に小神の大学への意気込みが打ち明けられたのであった。

……いやいや、超能力がれっきとして存在している……ってそう簡単に信じられるはずもない。

 小説や漫画や映画の中ではないのだ。きちんと証明してもらわなければいくら馬鹿なわたしでもだませようはずがない。

「今すぐ超能力の存在を証明できるんですか」

 わたしはしぶしぶ、ため息交じりに小神に尋ねる。何だか本当に面倒くさい話に巻き込まれてしまったようだと感じながら。

「申し訳ありませんが、今すぐにというわけには行きませんね」