「なるほど」

 わたしが夢の一部始終を話し終えると、小神は眉根を寄せて、二三度頷いた。

 普段は見られないほどの深刻な表情をしている。

 その様子はわたしに、患者の体内に進行中の病気を発見した医者の姿を連想させた。

 何だか不吉な感じ。

「よくわかりました」
「何がわかったんですか?」

 わたしはスプーンを置き、身を乗り出す。

「星野さん、驚かずに、そして私を馬鹿にせずに冷静に話を聞いてほしいのです」

 ごくん、とわたしは唾を飲み込んだ。一体小神の口からどのような驚くべきこの世の真実が語られると言うのだろう。わたしは背筋をぴんと伸ばし、何を言われても驚かぬよう心積もりをする。さあ、来い!




「あなたには――超能力があります」