さよならの記憶写真館

 空がどこまでも青い日だった。
 会社に妊娠を報告して、椿の時と違って悪阻が軽くて仕事に集中出来ていた昼下がり、ポケットの中が震えた。
 保育園かと身構えるも、スマホの画面に表示されていたのは総合病院の名前だった。

『検査結果によっては、次の診察日を待たずに連絡させてもらうことがあります。必ず出てくださいね』
 あの日、先生に念を押された言葉が、脳内で何度もこだましていた。
 心の奥にしまっていた不安が一気に押し寄せてきたのは、この時だった。