十月上旬の秋晴れ。日差しがポカポカと暖かくて、柔らかくて。そんなお出かけ日和な当日、私は顔を顰めていた。
「ねぇ、本当に二人で行って良いの?」
どこまでも気遣いをする性格の澪は、出掛ける直前にもそう伺いを立ててくれる。
「……うん、ごめんねぇ。優太にも連絡入れておいたから。せっかくだから、隣の遊園地に行ってきたら?」
ベッドで横になったまま、「いたた」と声を漏らして壁に顔を向ける。
こっち向きの方が楽だと嘘を吐きながら、目を閉じて。
『はぁー、良かった。……なんかさ、最近二人仲が良くって、入れなかったんだよねー』
久しぶりに三人で子ども国に行こうと澪を誘うと、小さく溜息を吐いてハハッと苦笑いを見せてきた。
高校進学をキッカケに澪と優太は別々の学校に通うようになり、連絡も取ってなかったようだ。
そんな三人が久しぶりに会う今日、私は頭が痛くて起き上がれない。……と無理矢理な嘘を吐いた。
「お土産、買ってくるからね」
「うん、ありがとう」
顔を向けることなく手を振ると、ドアが静かに閉まり、カーテンを締め切っている部屋は無駄に明るい。
今日は雲一つないほどの快晴で、気候も良かったからな。
だから電気を消していたのに、見たくないものを見てしまった。
スタイルの良さを引き立たせる白いTシャツ、細く長い太ももを引き立たせるデニムのショートパンツに、ハイソックス。
ギャップを被った顔を覗くと、目がパッチリしていて、薄くファンデを塗って、爽やかなオレンジのチークとグロスをのせている、大好きな彼とデートに行く女子がそこには居た。
……何かの間違いで、三人で行くことにならなくて良かった。いや、本当に……。
何の溜息か分からないものを吐き出し、見慣れた天井をただ見つめる。
今日一日は、私が私をコントロールすることになっている。だって十七歳の私に戻ったら、優太と澪が遊園地に行っていることに耐えられなくて、一目散に駆け出してしまうだろうから……。
いや、澪の姿に戦意喪失するかも?
だって、服装がねぇ。
ムダに買わなくて良かった。
瞼を閉じると思い出すのは、十七歳の私。
洋服タンスの服を全部出して、一つずつ着て鏡の前に立つけど、どれを着ても地味で、華がなくて。
初めて買ったファッション誌の中は、みんなキラキラ輝いているのに、どうして私はそれに近付けないのだろうと悩んでいた。
「ねぇ、本当に二人で行って良いの?」
どこまでも気遣いをする性格の澪は、出掛ける直前にもそう伺いを立ててくれる。
「……うん、ごめんねぇ。優太にも連絡入れておいたから。せっかくだから、隣の遊園地に行ってきたら?」
ベッドで横になったまま、「いたた」と声を漏らして壁に顔を向ける。
こっち向きの方が楽だと嘘を吐きながら、目を閉じて。
『はぁー、良かった。……なんかさ、最近二人仲が良くって、入れなかったんだよねー』
久しぶりに三人で子ども国に行こうと澪を誘うと、小さく溜息を吐いてハハッと苦笑いを見せてきた。
高校進学をキッカケに澪と優太は別々の学校に通うようになり、連絡も取ってなかったようだ。
そんな三人が久しぶりに会う今日、私は頭が痛くて起き上がれない。……と無理矢理な嘘を吐いた。
「お土産、買ってくるからね」
「うん、ありがとう」
顔を向けることなく手を振ると、ドアが静かに閉まり、カーテンを締め切っている部屋は無駄に明るい。
今日は雲一つないほどの快晴で、気候も良かったからな。
だから電気を消していたのに、見たくないものを見てしまった。
スタイルの良さを引き立たせる白いTシャツ、細く長い太ももを引き立たせるデニムのショートパンツに、ハイソックス。
ギャップを被った顔を覗くと、目がパッチリしていて、薄くファンデを塗って、爽やかなオレンジのチークとグロスをのせている、大好きな彼とデートに行く女子がそこには居た。
……何かの間違いで、三人で行くことにならなくて良かった。いや、本当に……。
何の溜息か分からないものを吐き出し、見慣れた天井をただ見つめる。
今日一日は、私が私をコントロールすることになっている。だって十七歳の私に戻ったら、優太と澪が遊園地に行っていることに耐えられなくて、一目散に駆け出してしまうだろうから……。
いや、澪の姿に戦意喪失するかも?
だって、服装がねぇ。
ムダに買わなくて良かった。
瞼を閉じると思い出すのは、十七歳の私。
洋服タンスの服を全部出して、一つずつ着て鏡の前に立つけど、どれを着ても地味で、華がなくて。
初めて買ったファッション誌の中は、みんなキラキラ輝いているのに、どうして私はそれに近付けないのだろうと悩んでいた。



