姉はひまわりみたいに明るく笑うかわいらしいひとだった。
 妹の私から見ても、愛嬌があふれている。姉がそこにいるだけで、周囲が太陽光に照らされているみたいにぱっと華やかに、明るく輝いて見える。姉はみんなの輪の中心で、花を咲かせたように笑う。
 そんな姉のことを、姉の友人たちはみんな愛していた。
 姉はどんなひとからも愛される才能を持っている。
 私も、姉のことが世界でいちばん大好きだった。
 みんなよりずっとずっと、姉を愛していた。

 だから、私は姉のために、無機質な四角い機器に文字を打つ。

【日葵が失踪した。日葵を探して】

 誰が本当の姉(・・・・)を見つけてくれるかな。
 きっと自分以外には無理だと思いながら、今日も、姉と過ごした幸せな日々の夢を見る。