《株式会社RESTART宿泊型インターンシップ 日程表》

■一日目(八月二十日)
十三時         集合
十三時〜十三時半    ルール説明
十三時半〜十四時    各グループで自己紹介
十四時〜十五時     館内案内&休憩
十五時〜十八時     ディスカッション①※自分史を開示
十八時〜十九時半     夕食
十九時半〜        入浴など自由時間
二十三時        就寝、消灯

■二日目(八月二十一日)
八時〜九時       朝食
十時〜十二時      ディスカッション②
十二時〜十三時半    昼食&休憩
十三時半〜十六時    ディスカッション③
十六時〜十八時     RESTARTによる会社説明
十八時〜十九時半     夕食
十九時半〜        入浴など自由時間
二十三時        就寝、消灯

■三日目(八月二十二日)
八時〜九時       朝食
九時〜十時       発表準備
十時〜十一時      発表&フィードバック


「日程表には目を通してもらえましたか? 大まかな流れはその紙に書いてある通りです。多少時間が前後する可能性はありますが、悪しからず」

 全員がパンフレットを見つめる中、岩崎は話を続けた。

「さて、その日程表に記載している通り、今からインターンの概要——ルールを説明します。必要ならメモを取ってください」

 学生たちはガサガサと鞄の中から筆記用具を取り出す。善樹も例外ではない。筆記用具のほかに、念の為持ってきていたバインダーにパンフレットを挟み込んだ。他の学生は主にノートを下敷き代わりにしている。土台になりそうなものを何も持ってきていない人は、書きにくそうに背中を丸めた。地べたで書くつもりらしい。
 いつのまにか、会場の前にはプロジェクターが用意されていた。会場の明かりが少しだけ落とされる。プロジェクターに「株式会社RESTARTインターンシップ・ルール説明」というタイトルが映し出された。

「では説明を開始します。先ほど説明した通り、このインターンではAからFのグループでディスカッションを行います。各グループの中で次の課題について、ディスカッションしてください」

 画面がパッと切り替わる。
 浮かび上がる文字を目で追うのと、メモをするのに皆必死だ。

「『課題:グループの中に一人だけ、犯罪者がいる。その一人を炙り出せ。ただし、他人への自白はNGとし、自白したその者は即脱落とする。自分が犯罪者であるという自覚がある者は、正当事由をもって他の人を犯罪者だと指摘し、納得させればよい。議論の期限は三日後の発表の時まで』」