「昨日もらったテスト結果置いて出てきたから、帰ったらなんか言われるかもな。まあ、なんとかなるって」
そんな様子に、あえて諒はそれ以上深くは踏み込まず軽く返した。
「そっか。皐月は、今日は天文部?」
「うん。諒は陸上、まだいいの?」
「臨時休部。なんか整備するとかで校庭使えないんだって。あーあ、仕方ない。一人寂しく帰るか」
諒はおどけて言うと、じゃあな、と言って教室を出ていった。
「また明日ねー。陽介、行こ」
「ああ。……あ」
ふいに陽介の視線が、廊下を横切っていく姿をとらえた。
「ごめん皐月、先行ってて」
「え、あ、ちょっと陽介!」
走り出した陽介の先に誰がいるか理解した皐月は、わずかに眉をひそめた。
☆
そんな様子に、あえて諒はそれ以上深くは踏み込まず軽く返した。
「そっか。皐月は、今日は天文部?」
「うん。諒は陸上、まだいいの?」
「臨時休部。なんか整備するとかで校庭使えないんだって。あーあ、仕方ない。一人寂しく帰るか」
諒はおどけて言うと、じゃあな、と言って教室を出ていった。
「また明日ねー。陽介、行こ」
「ああ。……あ」
ふいに陽介の視線が、廊下を横切っていく姿をとらえた。
「ごめん皐月、先行ってて」
「え、あ、ちょっと陽介!」
走り出した陽介の先に誰がいるか理解した皐月は、わずかに眉をひそめた。
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