「はぁー何とかなりそうね」
男の子は少し水を飲んでしまったようで、少しゲホゲホしている。
そして「お姉ちゃん、有り難う……」と震えながら言った。
彼も急に川に流されて、相当焦っていたようだ。
そして韓媛も陸地に上がろうとした時だった。彼女の着てる服が水で重さを増し、中々上手く陸地に上がれない。
それを見た男の子も、どうしたら良いか分からずに、困ってしまう。
それでも何とか踏ん張って陸地に上がろうとした際である。彼女は思わず滑ってしまい、また川の中に戻されてしまった。
(しまった、早く陸地に戻らないと!)
しかし気が付くと、先程よりもさらに水の深い所に来てしまっている。
また冷たい水の中を必死で泳いでいたので、体が冷え、体力も削られていく。
そのために彼女は思うように泳げなくなってきた。さらに水も飲んでしまい、だんだん息もしずらくなってくる。
その頃になって、ようやく大泊瀬皇子達がその場にたどり着く。
そして彼は川の中にいる韓媛を見てとても慌てた。
そんな彼女を助ける為、大泊瀬皇子はすぐさま川の中に飛び込む。
そして泳いで韓媛の元へと向かった。
一方韓媛の方はだんだんと意識が曖昧になっていき、そのまま意識を失ってしまいそうになっていた。
するとどこからか「韓媛ー!!」と自分の名前を呼ぶ声が聞こえてくる。
(この声は誰、大泊瀬皇子?)
大泊瀬皇子は無事に韓媛の元にたどり着くことができた。だが瞬間に韓媛は意識を失ってしまう。
その後2人はさらに流されていき、最初にいた所よりも、かなり遠くまで来てしまった。
大泊瀬皇子は周りを見渡して、何とか上がれそうな場所を見つける。そして韓媛を抱いたままその場所に向かい、ようやく無事に陸に上がることができた。
それから彼は韓媛をその場に横たわらせると、彼女の名を必死で呼ぶ。
「おい、韓媛、しっかりしろ!!」
だが彼女はいっこうに目を覚まさない。恐らく水もかなり飲んでいるはずだ。
大泊瀬皇子は彼女の心臓に耳を当ててみる。だが心臓の音が上手く聞こえてこない。
もしかすると呼吸も止まっている可能性がある。
「う、嘘だろ……」
大泊瀬皇子はかなり焦った。このままだと彼女は死んでしまう。
「お前を死なせるなんて、絶対にさせない!!」
それから彼は思いっきり息を吸い、彼女に口付けて息を送り続けた。
(あれ、何かしら。何か暖かいものを感じる)
すると韓媛は、少し意識が戻ってきた。
そしていきなり「ゲホゲホ」といって、彼女は飲んだ水をその場に吐き出した。
そしてゆっくりと彼女は目を開ける。
すると彼女の目の前には、大泊瀬皇子の顔があった。だが、彼はひどく泣きそうな表情をしている。
「お、大泊瀬皇子……」
韓媛はゆっくりと小さな声で、彼の名を呼んだ。
男の子は少し水を飲んでしまったようで、少しゲホゲホしている。
そして「お姉ちゃん、有り難う……」と震えながら言った。
彼も急に川に流されて、相当焦っていたようだ。
そして韓媛も陸地に上がろうとした時だった。彼女の着てる服が水で重さを増し、中々上手く陸地に上がれない。
それを見た男の子も、どうしたら良いか分からずに、困ってしまう。
それでも何とか踏ん張って陸地に上がろうとした際である。彼女は思わず滑ってしまい、また川の中に戻されてしまった。
(しまった、早く陸地に戻らないと!)
しかし気が付くと、先程よりもさらに水の深い所に来てしまっている。
また冷たい水の中を必死で泳いでいたので、体が冷え、体力も削られていく。
そのために彼女は思うように泳げなくなってきた。さらに水も飲んでしまい、だんだん息もしずらくなってくる。
その頃になって、ようやく大泊瀬皇子達がその場にたどり着く。
そして彼は川の中にいる韓媛を見てとても慌てた。
そんな彼女を助ける為、大泊瀬皇子はすぐさま川の中に飛び込む。
そして泳いで韓媛の元へと向かった。
一方韓媛の方はだんだんと意識が曖昧になっていき、そのまま意識を失ってしまいそうになっていた。
するとどこからか「韓媛ー!!」と自分の名前を呼ぶ声が聞こえてくる。
(この声は誰、大泊瀬皇子?)
大泊瀬皇子は無事に韓媛の元にたどり着くことができた。だが瞬間に韓媛は意識を失ってしまう。
その後2人はさらに流されていき、最初にいた所よりも、かなり遠くまで来てしまった。
大泊瀬皇子は周りを見渡して、何とか上がれそうな場所を見つける。そして韓媛を抱いたままその場所に向かい、ようやく無事に陸に上がることができた。
それから彼は韓媛をその場に横たわらせると、彼女の名を必死で呼ぶ。
「おい、韓媛、しっかりしろ!!」
だが彼女はいっこうに目を覚まさない。恐らく水もかなり飲んでいるはずだ。
大泊瀬皇子は彼女の心臓に耳を当ててみる。だが心臓の音が上手く聞こえてこない。
もしかすると呼吸も止まっている可能性がある。
「う、嘘だろ……」
大泊瀬皇子はかなり焦った。このままだと彼女は死んでしまう。
「お前を死なせるなんて、絶対にさせない!!」
それから彼は思いっきり息を吸い、彼女に口付けて息を送り続けた。
(あれ、何かしら。何か暖かいものを感じる)
すると韓媛は、少し意識が戻ってきた。
そしていきなり「ゲホゲホ」といって、彼女は飲んだ水をその場に吐き出した。
そしてゆっくりと彼女は目を開ける。
すると彼女の目の前には、大泊瀬皇子の顔があった。だが、彼はひどく泣きそうな表情をしている。
「お、大泊瀬皇子……」
韓媛はゆっくりと小さな声で、彼の名を呼んだ。