それから暫くして、千佐名はだいぶ落ち着いてきたようだ。
そして彼女は房千嘉の顔をじっと見つめていた。
彼女の意図していることを理解した房千嘉は、少し顔を赤くした。
(皇子達もきっと遠くで見ているはずだが、ここは仕方ない)
そして房千嘉は千佐名に顔を近づけて、そっと彼女に口付けた。
(ええ~!ここでしちゃうの!!)
忍坂姫の興奮度はかなり上がっていた。そして思わず隣にいた雄朝津間皇子を、バンバンと叩いた。
「ち、ちょっと、忍坂姫落ち着けよ。そんなに叩いたら2人に気付かれるだろう」
忍坂姫は皇子にそう言われ、急に大人しくなった。
「ご、ごめんなさい……」
そして房千嘉は千佐名から唇を離した。
2人は完全に自分達の世界に入っている感じだ。
そして房千嘉が笑顔で「家まで送るよ」と言って、彼女の手を繋いでそのまま歩きだした。
そんな2人の姿が見えなくなるまで、忍坂姫と雄朝津間皇子は見送った。
「やったわ!雄朝津間皇子、本当に上手く行きましたね!」
忍坂姫は思わず雄朝津間皇子に抱きついた。彼女はかなり上機嫌になっていた。
「あぁ、まさかこんな展開になるなんて、俺も思っても見なかったよ」
この状況にひどく喜んでいる忍坂姫とは逆に、彼は内心少し複雑そうにしながら言った。
「まぁ雄朝津間皇子からしたら、正直ショックもあったでしょうけど。ただこれもあの2人の為です。でも本当に素敵な告白でしたね」
(確かにこれは俺もかなり驚いたな。でもあんな幸せそうな千佐名を見ると、これできっと良かったんだ)
皇子はそんな千佐名を見て、少し寂しくはあるものの、それでも彼女が幸せにれるなら、素直に喜ぼうと思った。
そして彼の横にいる忍坂姫は先程の2人のやり取りにとても感動し、ひどく酔いしれていた。
(あんな告白、いつか自分もされてみたいわ……)
そんな忍坂姫を見て、雄朝津間皇子は彼女が今何を考えているのか、手に取るようにして分かる気がした。
「で、俺達はこれで終わって良いんだっけ?」
「はい、元々上手く行ったら、そのまま千佐名を家に送り届けると、房千嘉から事前に聞いていたので」
忍坂姫もやっとこの件が終わって安心してしまい、思わず体の力が抜けてしまった。
「おい、忍坂姫危ない!」
彼は思わず彼女の体を支えた。
「雄朝津間皇子、ごめんなさい。何か安心したら体の力が抜けてしまって……」
忍坂姫はどうしたら良いか分からず、そのまま皇子の体に持たれた。
「きっと、緊張の糸が切れたんだな。暫くこうしててやるから、少し体を休めてごらん」
忍坂姫は体の力が抜けて、頭も回らず彼のに言われるままにした。
「雄朝津間皇子、本当に今日は有り難うございました」
忍坂姫は彼の胸に持たれた状態で言った。
それを聞いた皇子は、彼女を自身に強く引き寄せた。
「あぁ、別に構わないよ。忍坂姫、君は本当に良くやってくれた」
そう言って彼は、思わず彼女の頭に軽く口付けた。
忍坂姫も彼にそんな事をされたら、本来ならとても驚いて暴れていたであろう。
だが今は体も頭も働かない為、そのままでいた。
そしてそんな中、ふと彼女の意識が飛んでしまった。
雄朝津間皇子はそんな眠ってしまった彼女を見て、ふと呟いた。
「君はどうやったら、俺の事を好きになってくれるのかな」
そして彼は、忍坂姫を思いっきり抱きしめた。
そして彼女は房千嘉の顔をじっと見つめていた。
彼女の意図していることを理解した房千嘉は、少し顔を赤くした。
(皇子達もきっと遠くで見ているはずだが、ここは仕方ない)
そして房千嘉は千佐名に顔を近づけて、そっと彼女に口付けた。
(ええ~!ここでしちゃうの!!)
忍坂姫の興奮度はかなり上がっていた。そして思わず隣にいた雄朝津間皇子を、バンバンと叩いた。
「ち、ちょっと、忍坂姫落ち着けよ。そんなに叩いたら2人に気付かれるだろう」
忍坂姫は皇子にそう言われ、急に大人しくなった。
「ご、ごめんなさい……」
そして房千嘉は千佐名から唇を離した。
2人は完全に自分達の世界に入っている感じだ。
そして房千嘉が笑顔で「家まで送るよ」と言って、彼女の手を繋いでそのまま歩きだした。
そんな2人の姿が見えなくなるまで、忍坂姫と雄朝津間皇子は見送った。
「やったわ!雄朝津間皇子、本当に上手く行きましたね!」
忍坂姫は思わず雄朝津間皇子に抱きついた。彼女はかなり上機嫌になっていた。
「あぁ、まさかこんな展開になるなんて、俺も思っても見なかったよ」
この状況にひどく喜んでいる忍坂姫とは逆に、彼は内心少し複雑そうにしながら言った。
「まぁ雄朝津間皇子からしたら、正直ショックもあったでしょうけど。ただこれもあの2人の為です。でも本当に素敵な告白でしたね」
(確かにこれは俺もかなり驚いたな。でもあんな幸せそうな千佐名を見ると、これできっと良かったんだ)
皇子はそんな千佐名を見て、少し寂しくはあるものの、それでも彼女が幸せにれるなら、素直に喜ぼうと思った。
そして彼の横にいる忍坂姫は先程の2人のやり取りにとても感動し、ひどく酔いしれていた。
(あんな告白、いつか自分もされてみたいわ……)
そんな忍坂姫を見て、雄朝津間皇子は彼女が今何を考えているのか、手に取るようにして分かる気がした。
「で、俺達はこれで終わって良いんだっけ?」
「はい、元々上手く行ったら、そのまま千佐名を家に送り届けると、房千嘉から事前に聞いていたので」
忍坂姫もやっとこの件が終わって安心してしまい、思わず体の力が抜けてしまった。
「おい、忍坂姫危ない!」
彼は思わず彼女の体を支えた。
「雄朝津間皇子、ごめんなさい。何か安心したら体の力が抜けてしまって……」
忍坂姫はどうしたら良いか分からず、そのまま皇子の体に持たれた。
「きっと、緊張の糸が切れたんだな。暫くこうしててやるから、少し体を休めてごらん」
忍坂姫は体の力が抜けて、頭も回らず彼のに言われるままにした。
「雄朝津間皇子、本当に今日は有り難うございました」
忍坂姫は彼の胸に持たれた状態で言った。
それを聞いた皇子は、彼女を自身に強く引き寄せた。
「あぁ、別に構わないよ。忍坂姫、君は本当に良くやってくれた」
そう言って彼は、思わず彼女の頭に軽く口付けた。
忍坂姫も彼にそんな事をされたら、本来ならとても驚いて暴れていたであろう。
だが今は体も頭も働かない為、そのままでいた。
そしてそんな中、ふと彼女の意識が飛んでしまった。
雄朝津間皇子はそんな眠ってしまった彼女を見て、ふと呟いた。
「君はどうやったら、俺の事を好きになってくれるのかな」
そして彼は、忍坂姫を思いっきり抱きしめた。