宮に戻ってきた2人は、一旦雄朝津間皇子の部屋で、千佐名と房千嘉の件で話しをする事にした。
「とりあえず、千佐名と房千嘉を今日俺達が行った場所に行かせたら良いんだよね」
雄朝津間皇子は、忍坂姫に念押しして言った。
「そうなの。とりあえず千佐名の体調が良い時を見計らって、房千嘉に家に行って貰い、花の場所に誘うのはどうかしら?」
千佐名をなんの理由もなく、花の場所に誘導させるより、房千嘉に直接誘ってもらった方が、彼女も警戒しなくて良いのではと思った。
「なる程。じゃあ俺は千佐名に会えるから、彼女の容態を確認するようにする。それでその事を房千嘉に伝えたら良いんだね」
房千嘉の家の場所は聞いてるので、千佐名の体の状態が良ければ、そのまま房千嘉に彼女の家に来てもらって、誘ってもらおう。
「えぇ、それで行きましょう。ちなみにその時は私も同伴しても良いでしょうか。2人の事は隠れて見てるから」
雄朝津間皇子も、まぁそれは良いかと思い、彼女の同行を了承した。
こうしてその後、皇子に千佐名の体調を確認して貰い、彼女の体調が回復したと彼から連絡があった。
そしてそのままその事を房千嘉の家に行って伝えた。
そしてその日この計画が実行される事になった。
忍坂姫と雄朝津間皇子は、2人に気付かれないように、そこから少し離れた所で隠れて見ている事にした。
「まさか自分がこんな場所に隠れて、人の恋路いを見守る事になるなんて……」
彼からしたら、こんな事をするのは初めての体験である。
(そもそも俺自身、またとな恋愛をこれまで余りしてこなかった。どうも面と向かって、愛だの恋だの語るのは苦手なんだよな)
「あら皇子、私だってこんな事するの初めてですよ」
忍坂姫としても、ここまでやってきたのだ。何とかこの作戦が成功して欲しいと思っている。
そして2人が今か今かと待っていると、ついに房千嘉と千佐名がやって来た。
(あれが千佐名。本人は初めて見たけど、確かに綺麗な娘ね)
房千嘉の話では千佐名は今年14歳になっていた。長い髪を綺麗に結い上げており、色白で見た目もとても綺麗な娘だった。
そんな千佐名は、房千嘉と並んでとても楽しそうに話している。
はやり昔からの幼なじみともなれば、ここまで仲が良いのだろうか。
(不思議ね。いくら昔からの幼なじみとは言っても、ここまで仲良さげに話したりするものなのかしら)
忍坂姫は千佐名の房千嘉に対する態度に、少し違和感を覚えた。
ふと忍坂姫は横にいる雄朝津間皇子を見た。すると彼も何か腑に落ちない感じで見ていた。
「何だろう。千佐名、俺と一緒の時と少し雰囲気が違うな……」
「皇子、実は私もちょっと気になって。2人が昔からの幼なじみと言うだけで、あそこまで仲が良いものかと」
「とりあえず、千佐名と房千嘉を今日俺達が行った場所に行かせたら良いんだよね」
雄朝津間皇子は、忍坂姫に念押しして言った。
「そうなの。とりあえず千佐名の体調が良い時を見計らって、房千嘉に家に行って貰い、花の場所に誘うのはどうかしら?」
千佐名をなんの理由もなく、花の場所に誘導させるより、房千嘉に直接誘ってもらった方が、彼女も警戒しなくて良いのではと思った。
「なる程。じゃあ俺は千佐名に会えるから、彼女の容態を確認するようにする。それでその事を房千嘉に伝えたら良いんだね」
房千嘉の家の場所は聞いてるので、千佐名の体の状態が良ければ、そのまま房千嘉に彼女の家に来てもらって、誘ってもらおう。
「えぇ、それで行きましょう。ちなみにその時は私も同伴しても良いでしょうか。2人の事は隠れて見てるから」
雄朝津間皇子も、まぁそれは良いかと思い、彼女の同行を了承した。
こうしてその後、皇子に千佐名の体調を確認して貰い、彼女の体調が回復したと彼から連絡があった。
そしてそのままその事を房千嘉の家に行って伝えた。
そしてその日この計画が実行される事になった。
忍坂姫と雄朝津間皇子は、2人に気付かれないように、そこから少し離れた所で隠れて見ている事にした。
「まさか自分がこんな場所に隠れて、人の恋路いを見守る事になるなんて……」
彼からしたら、こんな事をするのは初めての体験である。
(そもそも俺自身、またとな恋愛をこれまで余りしてこなかった。どうも面と向かって、愛だの恋だの語るのは苦手なんだよな)
「あら皇子、私だってこんな事するの初めてですよ」
忍坂姫としても、ここまでやってきたのだ。何とかこの作戦が成功して欲しいと思っている。
そして2人が今か今かと待っていると、ついに房千嘉と千佐名がやって来た。
(あれが千佐名。本人は初めて見たけど、確かに綺麗な娘ね)
房千嘉の話では千佐名は今年14歳になっていた。長い髪を綺麗に結い上げており、色白で見た目もとても綺麗な娘だった。
そんな千佐名は、房千嘉と並んでとても楽しそうに話している。
はやり昔からの幼なじみともなれば、ここまで仲が良いのだろうか。
(不思議ね。いくら昔からの幼なじみとは言っても、ここまで仲良さげに話したりするものなのかしら)
忍坂姫は千佐名の房千嘉に対する態度に、少し違和感を覚えた。
ふと忍坂姫は横にいる雄朝津間皇子を見た。すると彼も何か腑に落ちない感じで見ていた。
「何だろう。千佐名、俺と一緒の時と少し雰囲気が違うな……」
「皇子、実は私もちょっと気になって。2人が昔からの幼なじみと言うだけで、あそこまで仲が良いものかと」