「さてと、そろそろ本題に入るとするか」
雄朝津間皇子は急に深呼吸をした。やはり今回は何か用事があってここに来たみたいだ。
(雄朝津間皇子、一体何の用事があって来たんだろう)
「ただその前に1つ確認しておきたいんだけど。君、何でも葛城の皇子との婚姻が決まったんだってね。それは本当?」
(え、その話しが皇子にも知られていたの!)
確かにこの婚姻を紹介してくれたのは瑞歯別大王だったので、これを彼が知っていても不思議ではない。彼はその後大王と会っていたと言っていたから、その際に聞いたのだろうか。
「は、はい。皇子もご存知かも知れませんが、大王からの紹介でその後思いのほかトントン拍子で話しが進んで行きました」
(この件と、雄朝津間皇子の話しって一体何の関係があるんだろう?)
それを聞いた彼は、思わずその場でため息をついた。そして少し苦しそうな表情で彼女に言った。
「やっぱりそこは本当だったか、それで君は本当にそれで良いと思ってるの?」
「えぇ~と、そうですね。両親も安心しますし、相手の方もとても温厚で優しそうな人でしたので」
(きっと、それが皆にとって一番良いんだわ)
忍坂姫は特に嬉しそうな感じでもく、そう彼に言った。
それを聞いた雄朝津間皇子は、急に彼女の肩を掴んで言った。
「君の気持ちはどうなんだ。そいつの事が本当に好きなのか?」
彼はとても真剣な目で彼女を見ていた。
忍坂姫は彼に急にそのような事を言われてしまい、訳が分からなくなってきた。
「皇子、何を言っているんですか!私は好きとか好きじゃないとか、もうそんなのは良いんです。
私は自分の事を大切に思ってくれる人の元に嫁ぎたい、ただそう思っただけです!!」
(もう、私の事はほっといて……)
そこまで彼女に言われてしまい、ついに彼は限界に来てしまった。
「忍坂姫、違うんだ。そんなの...俺が嫌なんだよ!!」
彼はそう言って、思わず忍坂姫を思いっきり抱き締めた。
そして続けて自身の想いを彼女に伝えた。
「忍坂姫、俺は君の事が好きだ。本当に大好きなんだ。だから、君を他の男になんか渡したくはないんだよ!!」
忍坂姫は急に彼にそんな事を言われてしまい、思考が止まってしまった。
「ち、ちょっと。皇子何を冗談を……」
一体何が起こったと言うのだ。彼女は彼の言葉を中々受け入れる事が出来ないでいた。
「冗談なんかじゃない。本当の事さ。今日君の婚姻が決まったって大王から聞いて、もう頭が真っ白になったよ」
それから2人は暫くそのままでいた。
そして彼も少し落ち着いて来たのか、少し彼女から体を離した。
それから雄朝津間皇子は、彼女の顔を見て優しく言った。
「忍坂姫、少し俺の話しを聞いてくれるかな?」
忍坂姫は思わずコクコクと頷いた。
すると皇子は、彼女の横に座り直してから話しをする事にした。
雄朝津間皇子は急に深呼吸をした。やはり今回は何か用事があってここに来たみたいだ。
(雄朝津間皇子、一体何の用事があって来たんだろう)
「ただその前に1つ確認しておきたいんだけど。君、何でも葛城の皇子との婚姻が決まったんだってね。それは本当?」
(え、その話しが皇子にも知られていたの!)
確かにこの婚姻を紹介してくれたのは瑞歯別大王だったので、これを彼が知っていても不思議ではない。彼はその後大王と会っていたと言っていたから、その際に聞いたのだろうか。
「は、はい。皇子もご存知かも知れませんが、大王からの紹介でその後思いのほかトントン拍子で話しが進んで行きました」
(この件と、雄朝津間皇子の話しって一体何の関係があるんだろう?)
それを聞いた彼は、思わずその場でため息をついた。そして少し苦しそうな表情で彼女に言った。
「やっぱりそこは本当だったか、それで君は本当にそれで良いと思ってるの?」
「えぇ~と、そうですね。両親も安心しますし、相手の方もとても温厚で優しそうな人でしたので」
(きっと、それが皆にとって一番良いんだわ)
忍坂姫は特に嬉しそうな感じでもく、そう彼に言った。
それを聞いた雄朝津間皇子は、急に彼女の肩を掴んで言った。
「君の気持ちはどうなんだ。そいつの事が本当に好きなのか?」
彼はとても真剣な目で彼女を見ていた。
忍坂姫は彼に急にそのような事を言われてしまい、訳が分からなくなってきた。
「皇子、何を言っているんですか!私は好きとか好きじゃないとか、もうそんなのは良いんです。
私は自分の事を大切に思ってくれる人の元に嫁ぎたい、ただそう思っただけです!!」
(もう、私の事はほっといて……)
そこまで彼女に言われてしまい、ついに彼は限界に来てしまった。
「忍坂姫、違うんだ。そんなの...俺が嫌なんだよ!!」
彼はそう言って、思わず忍坂姫を思いっきり抱き締めた。
そして続けて自身の想いを彼女に伝えた。
「忍坂姫、俺は君の事が好きだ。本当に大好きなんだ。だから、君を他の男になんか渡したくはないんだよ!!」
忍坂姫は急に彼にそんな事を言われてしまい、思考が止まってしまった。
「ち、ちょっと。皇子何を冗談を……」
一体何が起こったと言うのだ。彼女は彼の言葉を中々受け入れる事が出来ないでいた。
「冗談なんかじゃない。本当の事さ。今日君の婚姻が決まったって大王から聞いて、もう頭が真っ白になったよ」
それから2人は暫くそのままでいた。
そして彼も少し落ち着いて来たのか、少し彼女から体を離した。
それから雄朝津間皇子は、彼女の顔を見て優しく言った。
「忍坂姫、少し俺の話しを聞いてくれるかな?」
忍坂姫は思わずコクコクと頷いた。
すると皇子は、彼女の横に座り直してから話しをする事にした。