「……はあ?」


 葉月さん、ソノさん、麻衣さんの三人は私を見下す。そしてもう一回髪を掴まれた。


「それ、遠回しに流星をバカにしてんの?」

「いっ……ち、ちが……う」


 痛い。
 痛い痛い痛い痛い!! やめて!!

 お願い。もう解放して……


「どうしたら私を解放してくれるの……」


 持てる力を振り絞って問いかける。


「……てめぇが死ぬまでに決まってんだろ」


 私が……死ぬまで……

 掃除に使うバケツで私の頭をおもいっきり殴った葉月さんは、ソノさんと麻衣さんと一緒にトイレから離れた。


 こんなことなら一人が良かった。ずっと一人でいればよかった。

 最初から一人で、空気のように過ごしていけばよかった。

 私が”友達がほしい”って望んだからこんな事になったんだ……


 流星くんのせいばかりにしてたけど、悪いのは、貪欲になってしまった私自身だ。


 多くを望んでしまった私が悪いんだ。