「ついでに俺も振られたしなー、かわいそーな俺!」


 言い返す気力もなく、自分のイスに黙って座り込んだ。


 じゃあどうすれば良かったの。流星くんと付き合えば良かったの?


 でもそんなことしたら………


 そんなことになったら、葉月さん達は私と流星くんを祝福してくれてたの?


 付き合わないにしてもこんなのってない。
 何で勝手に言いふらすの。


 私はずっと流星くんが好きだった。初めて話しかけてくれたあの日から、ずっと好きだったのに……



 どうすれば良かったか全く分からない状況で、1限目のテストが始まった。



 先行く不安でテストどころじゃない私は、もちろん、テストもボロボロで。あっという間にテストが終わってしまった。


 こんなことになってしまった手前、当然三人に声をかけれないまま、一人で教室から出る。


 校舎を出て重い足を1歩1歩動かしていると、


「しーいーなーちゃん」


 明るい声で私に背後から声をかけてきたその人を、振り向かなくても誰か分った。



 ……流星くんだ。