ふと流星くんの目をもう一度見ると、私に『好き』と言ってくれた目とは違う目をしていた。
……ど、どうしよう。こんなハズじゃ……
「流星くん、ごめんなさい。違う、そういう意味じゃなくて」
「そういう意味も何も、もういいよ。椎名の本心は分かったから。俺に対しても、笹木達に対してもどう思ってたのか分かったから」
「……ち、違う。私も本当は流星くんのことが好きで……でも、釣り合わないって思ったから断ったの……」
「じゃあ、椎名は俺と付き合うのかよ?」
「それは…………」
「そういう事じゃん。あー、笹木達かわいそー」
”笹木達かわいそー”で確信した。
この数秒のやり取りで私が好きにさせれなくなってしまったんだ。
流星くんは私のことなんてもう好きじゃない。