「だからつまり、あなた達忍びが忍び装束を着ているみたいに、高校生の女子はセーラー服を着てるってワケ」



前日と同じように琥珀の隣に座り込んだ由菜は、まず「せーらーふく」についての質問に答え始めた。



「こうこうせい、とは?」


「高校っていうのが勉強する所で、そこで学ぶ人のことよ。でも場所によって服の形は違うけどね」


「ほう……」



由菜は服の話に付随して、高校についてもいくらか話してくれた。


当たり前とはいえ、琥珀の暮らす時代とはかなり違っていて興味深い。



「はい、じゃあ琥珀の番ね」


「得意な術だったか?……手裏剣術や弓術だろうか」


「手裏剣!?すごい!忍者っぽい!」


「だが、そういった道具も気がつけば手元になかったのがな」





道具が無ければ戦わねばならない時に戦えない。

そのため、今日由菜が来るまでは、森に落ちている木の枝や石を武器の代わりに用いることができるよう、細工をしていた。



「それじゃあ二つ目の質問ね。来栖家の現状について」


「ああ」


「来栖家は大昔から代々名の通った家系だけど、今でも力は受け継がれてる。
……一応聞くけど、琥珀はうちのご先祖さまに仕えてたってことなの?」


「恐らく。確信があるわけではないが、赤の他人にしては、姫とお主は似すぎだ」


「なるほどね。
でも何百年も昔の先祖なんて、血の繋がり的には他人みたいなもんな気がするけどなあ」



由菜はとりあえず頷きはするが、納得いっていない風である。