「ヒメは? 何か部活してる? 高校楽しい? 彼氏とかいるの?」
「え……や……あの」
何から答えたらいいのかたじろいでいると、央寺くんが、
「おい。お前、遠慮なさすぎ。それに、姫野って呼べよ」
と言って関谷くんのおでこをペチンと叩いた。
「えー、なんでだよ。ヒメってみんなから呼ばれてたじゃん。それに、ヒメって呼ばれて喜ばない女の子なんている?」
「俺も高校上がる時に、オウジ呼びはもう禁止だって言っただろ。だからといって“律ちゃん”も気に入ってはないけど」
それを聞いて、関谷くんは後頭部で手を組んで斜め上を仰いだ。
「あぁー、はいはい、そういえばそうだったね。てか、そういうもん? 嫌なの? ヒメ……じゃなかった、姫のん」
「……ま、まぁ……」
「さらっとまた変なあだ名つけるな」
また叩かれて、「うははは」と笑っている関谷くん。屈託がなく、でも、どこか憎めない。
「え……や……あの」
何から答えたらいいのかたじろいでいると、央寺くんが、
「おい。お前、遠慮なさすぎ。それに、姫野って呼べよ」
と言って関谷くんのおでこをペチンと叩いた。
「えー、なんでだよ。ヒメってみんなから呼ばれてたじゃん。それに、ヒメって呼ばれて喜ばない女の子なんている?」
「俺も高校上がる時に、オウジ呼びはもう禁止だって言っただろ。だからといって“律ちゃん”も気に入ってはないけど」
それを聞いて、関谷くんは後頭部で手を組んで斜め上を仰いだ。
「あぁー、はいはい、そういえばそうだったね。てか、そういうもん? 嫌なの? ヒメ……じゃなかった、姫のん」
「……ま、まぁ……」
「さらっとまた変なあだ名つけるな」
また叩かれて、「うははは」と笑っている関谷くん。屈託がなく、でも、どこか憎めない。