「……あれ? んん? えーと……たしか……ヒ……」
ようやく気付いたのだろうか、俯いて顔を隠そうとした私を無理やり覗きこみ、関谷くんは、
「ヒメじゃん!」
と大きな声で言った。
「だから、うるさい」
すかさず関谷くんにげんこつする央寺くん。
関谷くんは、私に会ったことよりも名前を思い出した自分にテンションがあがったようで、
「いやー、そうだよ。ヒメじゃんヒメ。いつの間にか転校しちゃったけど、ヒメヒメ」
と、はずかしいあだ名を連呼する。
「なんだよ、お前は。何しに来たんだよ?」
「明日美さんを今度の試合に招待してこいって頼まれたんだよ、キャプテンに。つーか、律ちゃんがスマホ見てくれてたら俺来なくてよかったのに、全然返事こないんだもん」
「バイト中は見ないだろ。明日美さんなら、もうすぐ俺らと交代だよ。今日は夕方からのシフトだから」
「そーなの? じゃあ、ここで話して待っとこうぜ、律ちゃん」
「お客さんの邪魔になるし、うるさいからやめろ」
ようやく気付いたのだろうか、俯いて顔を隠そうとした私を無理やり覗きこみ、関谷くんは、
「ヒメじゃん!」
と大きな声で言った。
「だから、うるさい」
すかさず関谷くんにげんこつする央寺くん。
関谷くんは、私に会ったことよりも名前を思い出した自分にテンションがあがったようで、
「いやー、そうだよ。ヒメじゃんヒメ。いつの間にか転校しちゃったけど、ヒメヒメ」
と、はずかしいあだ名を連呼する。
「なんだよ、お前は。何しに来たんだよ?」
「明日美さんを今度の試合に招待してこいって頼まれたんだよ、キャプテンに。つーか、律ちゃんがスマホ見てくれてたら俺来なくてよかったのに、全然返事こないんだもん」
「バイト中は見ないだろ。明日美さんなら、もうすぐ俺らと交代だよ。今日は夕方からのシフトだから」
「そーなの? じゃあ、ここで話して待っとこうぜ、律ちゃん」
「お客さんの邪魔になるし、うるさいからやめろ」