今日はもうあと三十分で終わりだ。終わったら私服に着替えて、店内を央寺くんと一緒に回る予定だから、それはそれで緊張は続くのだけれど。
「おーい、律ちゃん。おつかれー」
その時、店の入口から、ひとりの男の人が入ってきた。央寺くんよりも背は低く、色素が薄くてねこっ毛の短髪、目がくりくりしていて愛嬌のある顔は、見覚えがあった。
「声落とせ、関谷。うるさい」
「えー、今お客さんいないじゃーん。……て、あ、いた、あっちの奥に。ごめんごめん」
そうだ、中学の時に一緒だった、関谷くんだ。そういえば、央寺くんとはよく一緒にいた記憶がある。
「あれぇ? 明日美さんじゃなくて……新入りさん?」
首を傾げて私を見た関谷くん。私は「あ……」と言ったまま固まってしまった。変な汗が出てくる。だって……。
『誰だよ、こんな古風なことすんの? すげーな、オウジ』
中三のあのラブレター事件の時、差出人探しで盛り上がっていた中のひとりだったからだ。
「おーい、律ちゃん。おつかれー」
その時、店の入口から、ひとりの男の人が入ってきた。央寺くんよりも背は低く、色素が薄くてねこっ毛の短髪、目がくりくりしていて愛嬌のある顔は、見覚えがあった。
「声落とせ、関谷。うるさい」
「えー、今お客さんいないじゃーん。……て、あ、いた、あっちの奥に。ごめんごめん」
そうだ、中学の時に一緒だった、関谷くんだ。そういえば、央寺くんとはよく一緒にいた記憶がある。
「あれぇ? 明日美さんじゃなくて……新入りさん?」
首を傾げて私を見た関谷くん。私は「あ……」と言ったまま固まってしまった。変な汗が出てくる。だって……。
『誰だよ、こんな古風なことすんの? すげーな、オウジ』
中三のあのラブレター事件の時、差出人探しで盛り上がっていた中のひとりだったからだ。