『……てかさ』
「うん」
『めっちゃしゃべってない? 姫野』
「え?」
そう思って驚いた瞬間、将棋盤から駒が半分以上落ち、「うわっ」と慌てる。もう終わったのだから構わないのだけれど。
『バイト、明日も来る?』
「あ……うん、はいっ」
慌てて、タメ口と敬語が混ざる。心の中では、何度も「あれ?」と繰り返し続けている。
『じゃあ、また明日』
「はい」
声が裏返ってしまい、後から「また明日」と付け加えると同時に、「ツーツー」という通話終了を告げる音が聞こえてきた。
何度も目をしばたたかせ、スマホ画面とぐちゃぐちゃになった将棋盤を二度見する。
本当だ。私……今、しゃべってた、央寺くんと、普通に……。
「うん」
『めっちゃしゃべってない? 姫野』
「え?」
そう思って驚いた瞬間、将棋盤から駒が半分以上落ち、「うわっ」と慌てる。もう終わったのだから構わないのだけれど。
『バイト、明日も来る?』
「あ……うん、はいっ」
慌てて、タメ口と敬語が混ざる。心の中では、何度も「あれ?」と繰り返し続けている。
『じゃあ、また明日』
「はい」
声が裏返ってしまい、後から「また明日」と付け加えると同時に、「ツーツー」という通話終了を告げる音が聞こえてきた。
何度も目をしばたたかせ、スマホ画面とぐちゃぐちゃになった将棋盤を二度見する。
本当だ。私……今、しゃべってた、央寺くんと、普通に……。