「委員長が変わってくれたりしないの?」
「園宮くん? だって、部活があるしさ。私がするよ、って自分から言ってあるし」
「そーなんだー。理穂ちゃん、えらいなー」
「ていうか、ほぼ毎日同じことしか書かないから、そんなに手間じゃないんだけどね」
「先生のとこへ持っていくのがめんどいよ」
「慣れたら、そんなでもないよ」
 
たあいのない話をしながら書き進める。
美月はサラサラの髪をひと筋取って、指に撒きつけて手遊びをし出した。

「園宮くんてさー、女子は理穂ちゃんにしか話さないよね?」
「そうかな? 副だからでしょ? 私が」
「いや、もしかしたら理穂ちゃんのことが好きなんじゃないかなー、って踏んでるんだけど」
 
私は「ぶっ」と噴き出した。

「ないない」