途中までついてきてくれていた相良くんもさすがに指が回らなくなったらしく、「鬼だな」と眉間にしわを寄せて怒った顔を作った。

「でも」
 
そして、すぐに大きな伸びをして、表情を明るくする相良くん。

「面白れぇーーー」
と言って、隣の私に抱きつく。

「ちょっと待って。それはムリ」
「ちゃんと音楽になってたな。超面白かった」
「だから、離してってば」