「十一月上旬だけど」
「ふーん。じゃあ、あと一ヶ月ちょっとか」
「……なんで?」
「なんでもない」
私はなんとなく胸の中がざらりとした気がした。そんなんでコンクール大丈夫なの? と言われたような気持ちになる。
「ミスに気付いてるんでしょ? 相良くん、耳がいいから」
「それもだけど」
「“表面的”ってやつ? あいかわらず」
「そうそう」
軽い相槌で返されて、私はまたイラッとした。
じゃあ、どうしろと言うんだ。
的確なアドバイスもできないくせに、指摘だけは一人前で、何様なんだ、相良くんは。
「ふーん。じゃあ、あと一ヶ月ちょっとか」
「……なんで?」
「なんでもない」
私はなんとなく胸の中がざらりとした気がした。そんなんでコンクール大丈夫なの? と言われたような気持ちになる。
「ミスに気付いてるんでしょ? 相良くん、耳がいいから」
「それもだけど」
「“表面的”ってやつ? あいかわらず」
「そうそう」
軽い相槌で返されて、私はまたイラッとした。
じゃあ、どうしろと言うんだ。
的確なアドバイスもできないくせに、指摘だけは一人前で、何様なんだ、相良くんは。